医療保険制度改革に向けた健康保険法などの改正法が、29日の参院本会議で与党などの賛成多数により可決、成立しました。少子化対策の一環として、公的医療保険を適用して出産費用を無償化する方針で、2028年6月ごろまでに実施される見込みです。準備が整った医療機関から順次移行されます。
出産費用の無償化とは
正常分娩に対して全国一律の費用を設定し、全額を公的医療保険で賄います。一方、帝王切開による出産は従来通り保険適用の上、原則3割の自己負担が生じます。また、出産準備などに充てられるよう、全ての妊婦に定額の現金が給付されます。
現在、子どもを産んだ人には出産育児一時金50万円が支給されていますが、実際の出産費用がそれを上回り、自己負担が生じるケースが目立っていました。今回の改革により、こうした負担が解消されることが期待されています。
OTC類似薬への新たな負担
成分や効能が市販薬と似た「OTC類似薬」を処方された患者には、薬剤費の25%を自己負担として上乗せする制度が創設されます。これにより、患者の負担増が懸念される一方、政府は医療保険制度改革を通じて公的医療保険の給付を抑え、現役世代の社会保険料を軽減する考えです。
しかし、患者からは負担増による受診控えを懸念する声も上がっています。今後の運用状況が注目されます。



