横浜市議が政活費373万円の支出区分を訂正 人件費から調査研究費へ
神奈川県横浜市において、日本維新の会横浜市議団・無所属の会に所属する坂井太市議が、2024年度の政務活動費(政活費)の収支報告書において、当初「人件費」として計上していた373万円を「調査研究費」に訂正して報告したことが明らかになった。横浜市が4月10日にこの事実を公表し、政治資金の適正な使用をめぐる議論が再燃している。
監査委員の指摘を受け訂正報告
今回の訂正は、市民からの住民監査請求を受けて実施された市監査委員の調査に端を発している。監査委員は勧告の中で、坂井市議が報告した人件費の業務実態について「不自然だ」と指摘。これを受けて市議会局が同市議への聞き取りを実施し、陳述書を提出させた結果、事務所の業務従事者とは雇用契約ではなく業務委託契約を結んでいたことが判明した。
坂井市議は「人件費としての支出は誤りだった」と説明し、全額を事務サポート委託料として調査研究費に振り替える訂正を行った。これにより、調査研究費は訂正前の分と合わせて約416万円に膨れ上がったことになる。
業務内容は留守番対応 記録残されず
問題の業務委託の内容について、同市議は「留守中の来客や電話への対応」であったと説明。これらの業務は同市議へ口頭で報告されるだけで、具体的な記録は残されていなかったという。さらに土日については遠方の親族に委託していたことも明らかになった。
横浜市議には議員報酬とは別に、月額55万円の政活費が市から交付されている。市の条例では、調査研究費は「市の事務、地方行財政等に関する調査研究に要する調査委託費、交通費、宿泊費」などと明確に定義されている。
市民から厳しい批判 司法判断求める声も
監査請求を行った市民は「留守番の費用がなぜ調査研究費なのか理解できない。司法判断を仰ぎたい」と強く批判。政活費の使途をめぐる透明性と適正性に疑問を投げかけている。
坂井市議は過去にも政活費の使途で問題を起こしており、2023年度には社団法人の会費計14万円を「研修費」名目で支出したことが住民監査請求で問題視された。この件では監査結果が出る前に市へ自主返還している経緯がある。
今回の事例は、地方議会における政活費の使途管理の在り方や、監査制度の実効性について改めて問いかけるものとなっている。市民の監視の目が厳しくなる中、政治家の説明責任がますます重要になっている。



