日豪防衛相が短期間で相互訪問 高市首相の豪州訪問に向け「下準備」を強化
小泉進次郎防衛相は2026年4月8日、来日中の豪州のマールズ副首相兼国防相と防衛省で会談を行いました。この会談では、緊迫する中東情勢について意見交換がなされ、日豪両国の防衛協力をさらに強化していくことで一致しました。高市早苗首相は今月下旬からの大型連休を利用して、豪州やベトナムを訪問する方向で調整を進めており、マールズ氏の訪日はその重要な準備段階として位置づけられています。
中東情勢とインド太平洋の安全保障を議論
小泉氏は共同記者発表において、「世界中の目が中東に注がれる中でも、インド太平洋地域の安全保障に隙を生じさせてはならない」と強調しました。一方、マールズ氏は北朝鮮が弾道ミサイルを発射した事実に触れ、地域が直面する課題に対し、「インド太平洋の国々が焦点を当て続けていくことが重要だ」と述べました。東シナ海や南シナ海で中国が軍事活動を拡大する一方、米国はイラン情勢や南北米大陸への戦力集中により、インド太平洋地域への関与低下が懸念されています。
日豪連携の深化と共同演習の拡大
会談では、日本が「準同盟国」と位置づける豪州との連携が特に強調されました。2026年3月には、豪海軍が隔年実施する最大規模の海上演習「カカドゥ演習」や観艦式に、海上自衛隊の最新鋭・「もがみ」型護衛艦(FFM)「くまの」が参加しました。マールズ氏はこの点について、「両国間の演習がかつてないほど広がりと深まりをみせている」と評価しました。さらに、豪海軍の新型艦導入計画では、海自の「もがみ」型護衛艦の能力向上型が選ばれており、技術協力も進んでいます。
短期間の相互訪問で「かつてないハイペース」
小泉氏は4月中旬に豪州・メルボルンを訪問し、護衛艦の維持・整備体制に関する協議を予定しています。これにより、短期間に両防衛相が行き来することになり、防衛省関係者は「かつてないハイペース」と指摘しています。マールズ氏は会談に先立ち、首相官邸で木原稔官房長官とも面会しており、日本政府関係者は高市首相の豪訪問に向けた「下準備」としての狙いがあると説明しています。
政府は今月中にも武器輸出に関する新たな方針を打ち出す可能性があり、日豪間の防衛協力は今後さらに加速することが期待されます。この動きは、地域の安全保障環境の変化に対応し、日豪両国が緊密に連携して課題に取り組む姿勢を明確に示すものです。



