九州防衛局は29日、米陸軍の中距離ミサイル発射システム「タイフォン」などが海上自衛隊鹿屋航空基地に一時展開する6月以降の共同訓練について、鹿屋市で概要を説明した。中辻綾太企画部長は「共同訓練が将来の配備と関係があるということはない。我々として何か計画を持っているということもない」と取材に語り、システムの鹿屋基地配備を否定した。
訓練の詳細と背景
29日に開かれた町内会長や各種団体の代表らが参加する鹿屋市基地関係連絡協議会での防衛局の説明によると、タイフォンは米国主催の多国間共同訓練「バリアント・シールド」(6月22日~7月1日)や9月の日米共同訓練「オリエント・シールド」で、高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」とともに鹿屋基地に一時展開される。
訓練には米軍の約70人が参加し、基地外の施設に宿泊するという。鹿屋基地などの自衛隊員はタイフォンなどの一時展開は訓練しない。実射訓練はしないが、ミサイルを持ち込むかどうかは、米軍の運用の細部として明らかにしなかった。
タイフォンとハイマースの概要
タイフォンは射程が約1600キロのトマホークミサイルも搭載できる対艦・対地攻撃用システム。ハイマースは最大射程が300キロとされ、自走ができる。これらのシステムは、地域の安全保障環境の変化に対応するための訓練の一環として一時的に展開される。
九州防衛局は、今回の一時展開が恒久的な配備を意味するものではなく、あくまで共同訓練のための措置であることを強調している。地元住民からは、ミサイルシステムの配備に伴う安全性や、地域が攻撃目標となる可能性に対する懸念の声も上がっている。



