ドイツの有力誌シュピーゲル(電子版)は26日、トランプ米政権が北大西洋条約機構(NATO)に対する軍事的貢献を大幅に削減する方針であると報じた。この報道によれば、米国はNATOに提供している戦略爆撃機や駆逐艦の数を大幅に減らし、潜水艦の提供は完全に打ち切る方向で検討しているという。
削減の対象となる「NATO兵力モデル」
削減が検討されているのは、有事の際に10日以内に10万人の動員から始まる即応態勢の枠組み「NATO兵力モデル(NFM)」である。先週、米国防総省の高官がブリュッセルのNATO本部を訪れ、加盟国の当局者に対して初めて具体的な数字を挙げて削減計画について説明した。欧州の政府関係者は同誌に対し、米国がどの程度の時間軸で削減計画を進めようとしているかが重要であるとの見解を示した。
戦闘機の削減と欧州の対応
同誌によると、戦闘機の数についても3分の1の削減が検討されている。ドイツが導入を予定しているF35ステルス戦闘機によってある程度の穴埋めが可能と見られるが、欧州の加盟国は核兵器を搭載可能な戦略爆撃機を保有していない。また、米軍が空母の提供を拒否した場合、欧州の加盟国で代替するのは極めて困難であると指摘されている。
欧州の懸念と今後の見通し
この削減計画は、NATOの防衛力に重大な影響を及ぼす可能性がある。米国の軍事貢献削減により、欧州諸国は自らの防衛能力を強化する必要に迫られるが、特に核抑止力や航空母艦などの分野では代替が難しい。今後のNATO内部での議論や、米国との協議が注目される。



