三菱ケミカルグループは25日、傘下の三菱ケミカルが石油化学事業の分社化に向けた検討を正式に開始したと公表した。これは、他企業との事業統合や再編をより円滑に進めるための戦略的措置であり、2027年度中の分離完了を目標としている。
石化事業の現状と課題
石油化学事業は、原油から精製されるナフサを原料として、エチレンなどの基礎化学品を製造している。しかし、中国企業による過剰生産や需要減退などの影響で、国内外で収益性が悪化している。国内ではナフサ供給の不安定さからエチレン生産設備の稼働率が低迷しており、業界全体で構造改革が急務となっている。
三菱ケミカルの対応
同社は「基礎化学品の安定的な生産と流通を維持するためには、業界再編や他社との統合などの抜本的改革が不可欠と判断した」とコメントしている。なお、今回の分社化検討と中東情勢の緊張は直接の関係はないと説明している。
三菱ケミカルは茨城県神栖市と岡山県倉敷市にエチレン生産設備を保有しているが、倉敷市の設備は2030年度をめどに停止することが決定している。また、2021年にも石油化学事業の分離を目指すと表明したが、その後断念していた経緯がある。
業界再編の動き
石油化学業界では、三井化学も2025年に他社との統合や再編を視野に入れ、分社化の検討を開始すると発表しており、業界全体で再編の機運が高まっている。



