薬価差益モデル終焉へ、調剤薬局とドラッグストアの業界再編が加速
薬価差益モデル終了で薬局業界再編加速、地域医療ハブ化へ

薬価引き下げで変革迫られる調剤薬局業界、再編加速の見通し

人口減少と市場の成熟化により、調剤薬局を巡る環境は大きく変化している。これまでの拡大路線から縮小へと転じつつあり、国による薬価引き下げの頻度増加が追い打ちをかけている。特に、仕入れ価格との差で利益を得る「薬価差益モデル」からの変革が強く求められており、合理化や効率化は避けられない流れだ。この状況下で、調剤を手がける大手ドラッグストアを含めた業界再編の動きは、今後さらに加速すると見込まれている。

収益力向上へ、薬局の新たな役割が浮上

薬局が収益力を高めるためには、単に処方箋を受け付けるだけでは不十分だ。自宅や施設で療養する患者への服薬指導や、薬剤師の専門性向上が不可欠となっている。総合メディカルグループの多田荘一郎社長(53)は、福岡市でのインタビューで、薬局やクリニックの開業支援、事業承継支援に加え、がんなどを専門とする薬剤師の育成にも力を入れていると語る。地方では医師や薬剤師の不足が深刻で、病院中心の従来型医療から、在宅も含めた地域単位で支える仕組みへの転換が急務だ。

地域医療のハブとしての薬局、多職種連携が鍵

病院や介護施設などと職種を超えた連携が不可欠となり、薬局は今後、地域医療のハブ(結節点)としての役割を担っていく。新たなあり方を探る一環として、総合メディカルグループは今年2月に熊本大学と連携協定を結んだ。大学病院と薬局間の人材交流や情報交換を通じ、連携を実証するフィールドとして機能する予定だ。多田社長は、背景が異なる人々が協働することの難しさを認めつつ、そうしたコミュニケーション能力を持つ人材の需要が高まると指摘。管理栄養士や介護職など他の職種との連携も検討したいと述べている。

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業界再編の背景と企業概要

総合メディカルグループは、全国で700超の調剤薬局を運営するほか、病院の経営支援や事業承継などのコンサルティングも手がける。かつては東京証券取引所1部(現プライム)市場に上場していたが、2020年に経営陣による自社株買収(MBO)で非上場化した。2026年3月1日時点の連結従業員数は2万2995人に上る。このような大手企業の動向も、業界全体の再編加速に影響を与えると見られている。

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