国際航空運送協会(IATA)は28日、4月の全世界の旅客の航空需要が前年同月比3.4%減となり、新型コロナウイルス禍以降で初めて前年同月を下回ったと発表した。イラン情勢の悪化により、中東地域の航空需要がほぼ半減したことが大きく影響している。
中東地域の需要が46.6%減
IATAは有償旅客数に輸送距離を掛け合わせた「航空需要」を毎月調査・公表している。4月の全世界の航空需要は前年同月比3.4%減で、コロナ禍からの回復後初めて減少に転じた。特に、国際旅客のハブ空港として機能していた中東地域では、イラン情勢の緊迫化を受けて欠航が相次ぎ、同地域の需要は46.6%減とほぼ半減した。また、北米でも0.3%の減少を記録した。なお、3月の世界の航空需要は2.1%増だった。
燃料高騰と需要低迷の板挟み
IATAのウィリー・ウォルシュ事務局長は、ジェット燃料の高騰に伴う運賃上昇や運航スケジュールの供給量減少を挙げ、「航空輸送の状況は極めて不安定だ。航空各社は高騰する燃料費と需要の低迷との間でバランスを取ろうとしている」とコメントした。
航空業界では、燃料費の高騰が運賃に転嫁され、需要をさらに冷え込ませる懸念がある。また、中東情勢の悪化により、同地域を経由する国際線の運航スケジュールにも混乱が生じており、今後の航空需要の回復には不透明感が漂っている。



