工業高校の求人倍率が20倍超え、ブルーカラービリオネアも登場する「手に職」ブームの実態
工業高校求人倍率20倍超え、ブルーカラービリオネア登場 (13.04.2026)

工業高校の求人倍率が20倍超え、ブルーカラービリオネアも登場する「手に職」ブームの実態

近年、若者の間で「手に職」への関心が急速に高まっている。特に建設業界では、現業職(ブルーカラー)の報酬が事務職(ホワイトカラー)を上回るケースが増え、高収入を得る「ブルーカラービリオネア」も登場している。この動向について、建設業界の経営支援を行うクラフトバンク総研の高木健次所長に話を聞いた。

報酬改善の背景と現状

高木所長は、建設現場の報酬がこの10年ほどで改善している点について、「良くなっているというより、正常値に戻ってきたというのが実感だ」と語る。2015年頃は民主党政権下での公共事業縮小の影響が残り、現場が疲弊していたが、現在は異常値からマシな状況に移行したと認識している。

しかし、転職に関しては課題が残る。建設技能者は職業安定法により有料の人材紹介・派遣が禁じられており、一般的な転職サイトが使えない。また、教育制度が整っていない会社も多く、稼げる技術の習得は容易ではないという。

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報酬水準と安全性の課題

他産業と比較した報酬水準については、「危険を伴い、暑さ寒さの厳しい過酷な産業であることを考えると、まだまだ不十分だ」と指摘する。労災死亡事故は30年前の4分の1に減少し安全性は向上したが、熱中症リスクなどは深刻だ。さらに、多重請負の構造により、賃上げが末端の現場まで行き渡っていない状況もある。ブルーカラービリオネアの登場は、まだ一部に限られていると見ている。

新卒採用と学歴主義の壁

新卒採用の増加については楽観視していない。高専や工業高校の求人倍率が20倍以上となるなど理系の需要は高まっており、地方の工業高校から大手建設会社に入り、早くに年収700万円を得る若者もいる。しかし、親の間では依然として学歴主義が残っており、文系学部の大学に進む子どもが多い傾向が続いている。

業界の二極化と未来展望

高木所長は、「今、猛烈な勢いで稼げる会社と稼げない会社の二極化が進んでいる」と強調する。建築士の資格を持つ異業種からの参入者や、デジタル技術を活用して業績を伸ばす承継者など、業界の変化も見られる。

需要の高まりで報酬水準が上がる一方で、古いやり方に固執する会社は淘汰されていく。資格取得やスキル向上に努める人々は、AIが広がる時代でも人間にしかできない仕事で稼げるチャンスが広がっていると結論づけた。

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