PBガソリンスタンド苦境、仕入れ格差で客足減少 いわき市の田子商事が訴え
PBガソリンスタンド苦境、仕入れ格差で客足減少

PBガソリンスタンドが直面する深刻な仕入れ格差、客足減少で経営圧迫

中東情勢の緊迫化に伴い、ガソリン価格が高騰する中、石油元売り系列ではないプライベートブランド(PB)のガソリンスタンド(GS)が苦境に立たされています。ガソリンの余剰力が不足し、優先的に供給される系列店と比べて、仕入れ価格が1リットル当たり約20円高い状態が続いているためです。売り上げや客足の減少に直面する事業者は、「格差を是正してほしい」と強く訴えています。

いわき市の田子商事、仕入れ価格の急騰で経営難に

「国の備蓄品放出や助成金が等しく還元されないのはおかしい」と、いわき市のPBスタンド「TRUE HEART 好間西SS(サービスステーション)」を経営する田子商事の田子英彦社長(60)は憤りを隠しません。同店は大手石油会社から余った石油製品を商社を通じて仕入れていますが、田子社長によると、3月上旬ごろから仕入れ値が突如高騰しました。政府が対策を講じたにも関わらず、系列特約店から仕入れているGSとの格差は是正されず、4月1日には周辺GSと比べてレギュラーガソリン1リットル当たりの仕入れ値が30円高くなりました。現在も約20円の格差が続いている状況です。

客足減少で地域密着型ビジネスが危機に

「ガソリンは価値が一緒だから1円単位で客足が変わる」と田子社長は指摘します。周辺のGSよりも販売価格を高く設定せざるを得ず、3月の客足は前年同期比で約3割減少しました。「利益もないし、売り上げも減っている。一度離れたお客さんは帰ってこない」と嘆きます。同店は50年以上地域に根ざし、住民の足を支えてきた歴史があります。仕事で使う車に月2回ほど給油するという市内の70代男性は、「イラン情勢が悪化する前は10円ほど安く160円台だった記憶。でも、ここはフルサービスで楽だから、通い続ける」と話し、地域への愛着を示しています。

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県石油商業組合も対策を模索、紛争終結を願う

県石油商業組合によると、加盟する552のGSのうちPBは22店舗です。PBスタンドの運営は、平時は大手石油会社が生産した余剰ガソリンなどを商社から仕入れており、ブランド料が上乗せされないため安価に販売できるメリットがあります。しかし、供給量が減ると系列店が優先されるため、仕入れにリスクも存在します。東日本大震災直後も同様の状態になったとされています。組合には複数の加盟PBスタンドから対策を求める上申書が届いており、担当者は「差が少しでも小さくなるように、組合としても働きかけたい」と述べました。さらに、「元売りや商社が悪いわけではなく、先行きが見えないことが一番の要因。早く紛争が終結することを願う」と付け加えています。

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