米フォード、アルミ関税の緩和を要請するもトランプ政権は応じず 工場火災の影響で供給途絶え
米自動車大手フォード・モーターが、トランプ政権に対し、アルミニウム関税の一時的な緩和を求めていることが明らかになった。しかし、政権は現時点でこの要請に応じていないと報じられている。この動きは、米国内の主要なアルミ供給工場で発生した火災の影響により、主力ピックアップトラック向け部材の供給が滞っていることが背景にある。
工場火災による供給途絶えと輸入依存の課題
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、東部ニューヨーク州にあるアルミの生産工場で昨秋に火災が発生し、現在も操業停止が続いている。この工場は自動車用アルミ板の主要拠点として機能しており、フォードだけでなく、ゼネラル・モーターズ(GM)やステランティスなど、複数の自動車メーカーに部材を供給していた。
供給不足を補うため、各社は欧州や韓国からの輸入に頼らざるを得なくなっている。しかし、輸入品には最大50%の追加関税が課されており、これが各社のコスト増加に直結している。特にフォードは、この工場への依存度が高かったため、影響が大きいと指摘されている。
フォードの打撃と今後の見通し
フォードは、すでに工場火災の影響で約20億ドル(約3200億円)の打撃を受けたと報告している。さらに、今年も追加コストが見込まれており、アルミ関税の緩和要請は、こうした財務的負担を軽減するための緊急措置として位置づけられている。
トランプ政権が関税緩和に応じない場合、フォードをはじめとする自動車メーカーは、輸入コストの増加を余儀なくされ、生産や価格設定にさらなる影響が出る可能性がある。この問題は、米国の自動車産業全体の競争力にも関わる重要な課題として浮上している。
国際的な貿易環境の変化や国内の供給網の脆弱性が露呈する中、企業と政府の間での政策調整が求められる局面となっている。今後の動向に注目が集まっている。



