廃棄リネンから生まれたサメぬいぐるみ「湯ZAME」、ぬい活ブームで人気急上昇
廃棄リネンのサメぬいぐるみ「湯ZAME」ぬい活で人気

廃棄リネンがサメのぬいぐるみに生まれ変わる

日本有数の温泉地、大分県別府市で、ホテルや旅館から廃棄されるリネン類を材料にしたぬいぐるみ「湯ZAME」が、近年流行の「ぬい活(好きなぬいぐるみと過ごす活動)」ブームに乗り、にわかに注目を集めている。このぬいぐるみは、就労継続支援事業所で働く障害者の女性たちが一つひとつ手作りしており、環境にも優しい取り組みとして評価されている。

「湯ZAME」は、「湯冷め」と「サメ」をかけたユニークなネーミングが特徴で、全長約15センチの愛らしいサメのキャラクターだ。福岡を拠点に活動するイラストレーターのoshow(おしょう)さんがデザインを手がけた。素材となるのは、宿泊施設で使用され、破れたり一部が汚れたりして役目を終えたシーツや枕カバー。これらは県内のリネンレンタル会社がクリーニング後、大分市の就労継続支援事業所「あとりえ 湯輪夢(とりむ)」に無償で提供され、利用者の女性たちが丁寧に縫製している。

完成したぬいぐるみは、JR別府駅内の観光案内所などで1体1980円(税込み)で販売されている。事業所の管理者を務める藤井望美さん(45)は、「作り手の技術を生かし、働きがいにもつながる。エコな取り組みで共感も得られる」と喜びを語る。

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誕生のきっかけはコロナ禍

湯ZAME誕生の背景には、コロナ禍で観光産業が大きな打撃を受けたことがある。観光案内所を運営する一般社団法人「B-biz LINK(ビービズリンク)」が、廃棄されるリネン類を再利用した商品を販売し、宿泊事業者に利益を還元しようと企画したのが始まりだった。別府市内には約370軒の宿泊施設があり、素材を提供するリネンレンタル会社によると、廃棄されるリネン類は年間約20トンに上る。ぬいぐるみに再利用されるもの以外は、ほとんどが廃棄されているという。

湯ZAMEの売り上げは現在、事業所の収入となるほか、同社団法人が観光振興を進めるための財源として活用されている。関係者は「ごみの減量や障害者の収益にもなり、購入者は旅の思い出になる。幸せを届けられる存在に育てたい」と意気込んでいる。

「ぬい活」ブームが追い風となり、湯ZAMEの人気は今後さらに高まる可能性がある。手作りならではの温かみと、エコで社会的な意義を持つこのぬいぐるみは、訪れる人々に新たな魅力を提供し続けている。

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