米アップルが日本企業との提携を強化する方針であることが明らかになった。特に人工知能(AI)向け半導体やカメラモジュールの調達で協力を拡大し、サプライチェーンの多様化を図る。複数の関係筋が明らかにした。
日本企業との協力拡大の背景
アップルはこれまでもソニーやキヤノンなど日本企業と取引関係にあったが、近年の地政学的リスクや半導体不足を踏まえ、調達先の分散を急いでいる。特に先端半導体分野では、台湾積体電路製造(TSMC)への依存度が高く、日本企業との連携強化はリスクヘッジの意味合いが強い。
AI向け半導体で日本企業に期待
アップルは生成AI機能を搭載したiPhoneやMacの開発を進めており、高性能なAIチップの需要が高まっている。日本には半導体製造装置や材料で強みを持つ企業が多く、アップルはこれらの企業との協業を模索しているとみられる。具体的には、東京エレクトロンや信越化学工業などとの連携が取り沙汰されている。
カメラモジュールの調達拡大
アップルはiPhoneのカメラ性能向上を図るため、日本企業からカメラモジュールの調達を拡大する。ソニーは従来からイメージセンサーを供給しているが、新たにレンズやアクチュエータを含むモジュール全体の供給も視野に入れている。また、キヤノンもカメラ技術で協力する可能性がある。
日本政府の半導体戦略との連動
日本政府は半導体の国内生産基盤強化を進めており、アップルの動きはこうした政策と連動している。経済産業省は先端半導体の量産拠点設立を支援しており、アップルが日本企業と組むことで、より安定した供給網を構築できる可能性がある。
アップルの調達戦略の転換
アップルはこれまで中国を中心としたサプライチェーンを構築してきたが、米中対立の激化やコロナ禍での供給混乱を受け、調達先の多様化を加速している。日本は技術力が高く、政治リスクも比較的低いため、重要なパートナーとして位置づけられている。
今後のアップルの動きとしては、日本企業との共同研究開発や、日本国内での部品調達拠点の設置などが検討されている。これにより、日本企業の技術力向上と雇用創出にも貢献することが期待される。



