祖父の病が呼び覚ました医師への夢
幼い頃から抱き続けてきた夢は、医師になることだった。しかし、その目標に届かず、医療の世界に身を置きたい思いから仮面浪人を試み、希望の大学への挑戦も叶わなかった。結局、大学では物理学を学び、3年目を迎えようとしていた今年の2月、人生を変える出来事が訪れた。
突然の入院と手術
祖父が入院することになり、診断は悪性リンパ腫だった。その影響で、脾臓と大腸の一部、胃の一部を切除する手術が必要となった。昨年の12月には結婚60周年を祝い、孫である私からのお祝いに大喜びだったあの日から、わずか2カ月後のことだ。
5時間半にも及ぶ手術が終わった後、私たち家族は祖父から取り除かれた臓器を直接目の当たりにした。私は小さい頃から虫が大の苦手で、蚊に触れることさえできないほどだった。そんな私を、家族はか弱い女の子だと思っていたのだろうか。
家族の勧めと新たな決意
しかし、私が祖父の臓器を見て平気だった様子を見て、家族は一度諦めた医師を目指すことを勧めてくれた。その瞬間、私はすぐに医師を再び目指す覚悟を決めた。それを知った祖父は、弱いと思っていた孫の私が自分の臓器を見て医師を目指す覚悟を決めたことをうれしく思い、エッセーを書くことを試みたが、私に代わりに書いてほしいとお願いをした。
だからこそ、私はこの与えられた機会を大切にし、ここに祖父に誓う。おじいちゃん、私は強くて立派な医師になります。横山怜香(21) 奈良市



