トカラ列島で海底ケーブル活用し地震1万5千回以上を高感度観測 メカニズム解明に期待
トカラ列島で海底ケーブル活用し地震1万5千回以上を観測

トカラ列島の海底ケーブルで地震1万5千回以上を高感度観測 群発地震の解明に新たな光

海洋研究開発機構を中心とする研究チームは、鹿児島県・トカラ列島において、海底に敷設された通信用ケーブルを活用した地震観測で、1万5千回以上の地震を高感度で捉えることに成功したと、4月21日に発表しました。この画期的な手法は、同地域で繰り返し発生する群発地震のメカニズム解明に大きく貢献する可能性を秘めています。

観測点が少ない島しょ域の課題を海底ケーブルで克服

トカラ列島では、数年ごとに群発地震の活動が活発化していますが、島しょ域であるが故に地上の観測点が限られており、地震活動を詳細に把握することは従来から大きな課題となっていました。今回の研究は、この課題を克服するために、既存の海底通信用ケーブルに着目したものです。

チームは、昨年9月から今年1月までの期間、トカラ列島の海底に敷設されている光ファイバーケーブルをセンサーとして利用し、地震動を計測しました。観測期間中には機器の不具合による約1カ月半のデータ欠測があったものの、それでもマグニチュード0.25以上の地震を網羅的に約1万5千回以上観測することに成功しました。観測された地震の多くは、海底下約10キロメートルという比較的浅い場所で発生したと推定されています。

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気象庁の観測数を大幅に上回る高感度データを取得

この観測手法の有効性を示す顕著な事実として、同じ期間に気象庁が観測していた地震の回数は434回に留まっていたことが挙げられます。海底ケーブルを利用した今回の手法は、従来の観測網では捉えきれなかった微小地震を含む、はるかに多くの地震活動を高感度で検出できることを実証しました。

トカラ列島周辺で発生する群発地震については、海底火山活動や海底下の熱水活動との関連性が専門家の間で指摘されてきました。今回のように詳細かつ大量の地震データを取得できれば、これらの地殻活動の実態や、群発地震を引き起こす物理的なメカニズムの解明が大きく前進すると期待されています。

研究チームは、今回の成果が、観測点の少ない海域や島嶼部における地震・火山活動の監視技術を革新する可能性を示したと評価しています。今後も継続的な観測とデータ解析を進め、地震予知や防災研究への応用を目指す方針です。

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