政府は人工知能(AI)分野の人材育成を加速させるため、新たな指標「AIスキルフレームワーク」を策定したことが6日、分かった。この枠組みでは、AIに関する知識や技術を初級から専門まで5段階のレベルに分類。企業や教育機関が人材育成や採用の際に活用できるようにする。デジタル庁が中心となり、関係省庁と連携して2027年度からの本格運用を目指す。
5段階のレベル設定
新指標は、AIリテラシーを身につけた「基礎レベル」から、AIシステムの開発や研究ができる「エキスパートレベル」まで、5つの段階を設定。各レベルに応じて求められるスキルや知識を明確化し、個人の習熟度を客観的に評価できるようにする。
企業や教育機関での活用
政府は、このフレームワークを企業の人材育成や採用活動、大学や専門学校のカリキュラム策定に活用してもらうことを想定。特に中小企業でのAI人材不足が深刻化していることから、社員のスキルアップや外部人材の評価基準として利用を促す。
背景と狙い
AI技術の急速な進展に伴い、日本ではAI人材の不足が課題となっている。政府は2024年度に「AI戦略会議」を設置し、人材育成の強化を議論。今回の指標策定はその一環で、国際的な競争力向上を狙う。デジタル庁の担当者は「指標を共通言語として、産学官が連携しやすくなる」と期待を述べている。
今後のスケジュール
政府は今年度中に指標の詳細を公表し、企業や教育機関からの意見を募る。2026年度に実証実験を行い、2027年度から全国で運用を開始する予定。また、指標に基づいた認定制度の創設も検討している。
この取り組みにより、AI人材の質と量の両面での底上げが期待される。



