東京都は、生成AI(人工知能)を活用した業務効率化を本格的に推進する方針を発表した。2027年度までに全職員が生成AIに関する研修を受講し、文書作成やデータ分析、企画立案などの業務にAIを活用する計画だ。
背景と目的
都庁では、年間約1億件の文書が作成されるなど、事務作業の負荷が大きい。生成AIを導入することで、定型業務の自動化や情報検索の効率化を図り、職員の負担軽減と業務品質の向上を目指す。また、AI活用により、職員がより創造的な業務に注力できる環境を整える。
具体的な取り組み
- 研修プログラムの策定: 2025年度中に全職員向けのeラーニング研修を開始。基礎から応用まで段階的に学べる内容とする。
- AIツールの導入: 2026年度までに、文書作成支援、データ分析、翻訳などの機能を持つ生成AIツールを全庁に導入。情報漏洩防止のため、都独自のセキュリティ基準を満たしたシステムを採用する。
- 活用事例の創出: 各部局でAI活用のモデルケースを選定し、効果検証を実施。成功事例を全庁に横展開する。
期待される効果
都は、生成AI導入により、年間約100万時間の業務削減を見込む。これにより、職員の残業時間削減や、住民サービス向上につなげる。また、AIを活用した政策立案の高度化も期待される。
課題と対策
一方で、情報管理やAIの誤出力への対応が課題となる。都は、利用ガイドラインを策定し、個人情報や機密情報の取り扱いを厳格化。また、AIの回答をそのまま使用せず、必ず人が確認するプロセスを徹底する。
小池百合子知事は「生成AIは、行政サービスの質を高める強力なツール。全職員が適切に使いこなせるよう、環境整備を進める」と述べた。



