神戸市は20日、全職員約1万5千人を対象に、生成AI(人工知能)を活用した業務効率化を推進する方針を明らかにした。具体的には、文書作成やデータ分析、問い合わせ対応などに生成AIツールを導入し、年間約10億円のコスト削減を目指す。
背景と目的
神戸市は、少子高齢化や人口減少に伴う税収減が課題となっており、行政サービスの質を維持しながら経費を削減する必要に迫られていた。AI技術の進展を受け、業務効率化の切り札として生成AIの導入を決定した。
導入スケジュール
市は2026年度中に試験運用を開始し、2027年度からの本格稼働を予定している。試験運用では、一部の部署で実際の業務にAIを活用し、効果や課題を検証する。
具体的な活用例
- 文書作成:議会答弁書や報告書の下書き作成
- データ分析:統計データの解析やグラフ作成
- 問い合わせ対応:FAQの自動生成やチャットボットによる一次対応
- 翻訳:外国語資料の翻訳や多言語対応
期待される効果
市は、生成AIの導入により、職員の業務時間を年間約20万時間削減できると試算。これにより、職員はより創造的な業務や市民サービスに注力できるようになるとしている。また、年間約10億円のコスト削減効果を見込む。
課題と対策
一方で、情報漏洩やAIの誤った出力によるリスクも指摘されている。市は、専用のセキュリティ対策を施したシステムを構築し、職員向けの研修を実施するなど、安全な運用を徹底する方針。
久元喜造市長は「生成AIは行政の大きな変革をもたらす可能性がある。市民サービスの向上と業務効率化を両立させ、持続可能な市政運営を目指す」と述べた。



