金融庁は、地方銀行などの地域金融機関に対し、人工知能(AI)を悪用したサイバー攻撃への対策整備を要請する方針を固めたことが7日、明らかになった。背景には、米新興企業アンソロピックが開発した最新AI「クロード・ミュトス」をはじめとする高度なAI技術がサイバー攻撃に利用される懸念の高まりがある。
要請の狙いと具体的な内容
金融庁は、地域金融機関に対して自社システムのプログラム修正や、攻撃を受けた際の迅速な復旧手順を点検するよう求める。これにより、金融業界全体への影響を最小限に抑えることを目指す。特に地方銀行は、大手銀行に比べてセキュリティー対策が遅れているケースが多く、攻撃を受けた場合、企業間の送金などが停止し、大手銀行を含む銀行取引全体に混乱が生じるリスクがある。
クロード・ミュトスの脅威
クロード・ミュトスは、ウェブブラウザーなどの脆弱性を発見する能力が飛躍的に向上しており、サイバー攻撃に悪用されれば金融システムにとって深刻な脅威となるとされている。金融庁は、今月中に開く業界団体との会合でこの要請を正式に伝える予定だ。
金融庁のこの動きは、急速に進化するAI技術に対応し、金融システムの安定性を確保するための重要な一歩と位置づけられる。地域金融機関は、今後、より厳格なセキュリティー対策の実施が求められることになる。



