小論文をAIが自動採点、赤本に新シリーズ登場
小論文をAIが自動採点、赤本に新シリーズ

大学入試の過去問題集「赤本」を手がける世界思想社教学社(京都市)は、人工知能(AI)を活用して小論文を自動評価する新シリーズ「赤本AI」を4月に発売した。このシステムは、受験生が自宅で手軽に添削指導を受けられる環境を提供することを目的としている。

教員の負担軽減と学習効果の向上

小論文は国公立大学や私立大学の一般入試、総合型選抜など幅広く採用されているが、答えが一つではないため自己採点が難しい。従来は学校の教員や塾講師に依頼するしかなかったが、長文の添削には時間がかかり、指導できる人材も限られていた。新シリーズでは、受験生が手書きの答案をスマートフォンで撮影するだけで、AIが文章の分かりやすさや構成のまとまりを四つの観点から評価し、10段階で総合点を表示する。さらに、「序論で考えを明確に示せている」「理由の説明をより詳しくすると良い」といった具体的な改善点も提示される。

実証実験の成果

商品化にあたり、昨年11月からいわき総合高等学校など5校で実証実験を実施した。参加した高校生からは「どこを修正すれば良いか分かり助かった」「家で練習しやすい」といった肯定的な声が寄せられ、教員からも「小論文で受験する生徒にとって心強い」と評価された。

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専門家との協力による開発

AI部分は教育向けAIを手がける「みんがく」と共同開発。赤本編集部に加え、代々木ゼミナールや小論文塾など小論文指導の専門家3人が協力し、入試に即した評価基準を構築した。

発売情報

2027・28年度受験用赤本の第1弾として、文系や医療系など全4冊を発売。5月下旬には「テーマ型・資料型」を追加する予定。価格は各2,750円(税込)。教学社の橋詰清香さんは「自己採点に苦労する受験生の悩みに応え、小論文を指導する教師の負担を少しでも軽減したいとの思いから開発した。書籍とAIのハイブリッドで、生徒が自らの力で書く練習を進められる環境づくりに貢献したい」と述べている。

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