「脅してなんかいないよ」
事情を知る香苗
「事情を知ってるのか?」と問う日村に、香苗は答えた。「知ってるも何も、健一さんは私を守ってくれたんだよ」
「守ってくれた?それはどういうことだ?」
「うちの学校の柄の悪いのに、待ち伏せされたんだよ。そこに、健一さんが来てくれて……」
健一の行動
「何をした?」日村が尋ねると、香苗は「何もしないよ。私に、どうしたって訊いただけ」と説明した。
「それだけで、警察が健一を引っぱるわけがないだろう」と日村は疑う。
「その後のことは知らない。そいつら、逃げてったから」と香苗。
「逃げた?健一を見て逃げたってことか?」
「たぶん、健一さんのことを知ってるやつがいたんだと思う」
健一の伝説
健一は、不良たちの間ではレジェンドだ。暴れていたのは、ずいぶんと昔の話だが、そういう伝説は語り継がれるものだ。そのレジェンドの主が今は阿岐本組にいることを知っている者も少なくないだろう。
SNSの書き込み
日村は、テツに言った。「気になるSNSの書き込みがあったんだったな」
「はい。怖いやつに脅されたので、警察沙汰にしてやったという投稿です」とテツが答える。
香苗が言った。「それ、健一さんのこと?」



