演出家・小田健也さん追悼公演、川崎であす上演 ゆかりの3作品を届ける
小田健也さん追悼公演、川崎であす上演 ゆかりの3作品

昨年10月に95歳でこの世を去った演出家・劇作家の小田健也さんをしのぶ追悼公演が、30日に神奈川県川崎市で行われる。教え子たちで組織する「かわさき文芸朗読の会」が主催し、小田さんにゆかりのある3作品を上演する予定だ。出演者らは「長年積み重ねてきた稽古の成果を、先生に届けたい」と熱意を込めて準備を進めている。

小田健也さんの功績と教え子たちの思い

小田さんは1953年に劇団民芸に俳優として参加した後、フリーの演出家として活躍。オペラ「夕鶴」や泉鏡花原作の「高野聖」のオペラ化など、国内外で高い評価を受ける作品を手掛けた。地元である川崎では朗読教室を主宰し、2016年に引退した後も、生徒有志が「かわさき文芸朗読の会」を結成して活動を継続。小田さんから直接指導を受けたメンバーも多く、今回出演する瀬谷やほ子さん(84)は「小田先生は私たちを決してアマチュア扱いせず、『お客様にまみえるのは同じだ』と常にプロの意識を持たせてくださいました。演劇の楽しさを教えていただき、心から感謝しています」と故人をしのぶ。

追悼公演の内容と上演作品

追悼公演では、会員が小田さんに届けたいと願う作品を、長年伴奏を担当してきた朝岡真木子さんのピアノ演奏とともに披露する。上演作品の一つ、松本清張の「黒地の絵」は、朝鮮戦争時に九州で米兵が引き起こした悲劇を描き、人種差別をテーマとしている。小田さんが福岡県での学生時代を過ごしたこともあり、この作品に特別な思い入れがあったという。演出を担当する宮沢富士夫さん(76)は「非人間的な状況に置かれた人間が、自分よりも弱い者をいじめる構図は、現代の戦争でも見られる現象です。この作品は現在の差別問題にも通じるものがあります」と語る。

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その他の演目として、小泉八雲の「ろくろ首」は、2015年に小田さんの指導のもとで発表した作品。さらに「茨木のり子の詩と歌と」では、小田さんと親交の深かった詩人・茨木のり子さんの詩12編を朗読する。

公演詳細

公演は30日午後2時から、川崎市高津区溝口1の「てくのかわさきホール」で開演。入場は無料。問い合わせは宮沢さん(電話090-6923-7715)まで。

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