高知の木のおもちゃ企業「山のくじら舎」が公益重視のBコープ認証を取得、地域貢献を評価
高知の木のおもちゃ企業がBコープ認証、公益重視で評価 (07.04.2026)

高知の木のおもちゃ企業「山のくじら舎」が公益重視のBコープ認証を取得

高知県安芸市で県産材を活用した木のおもちゃを製造する「山のくじら舎」が、公益を重視した企業であることを示す国際認証「Bコープ」を取得しました。この認証は、米国の非営利団体「Bラボ」によって運営されており、世界で1万600社以上、日本では80社が認証されています。萩野和徳社長は、「田舎の会社だからという甘えは通用しない。会社も商品も磨き続けたい」と意気込みを語っています。

Bコープとは何か? 新自由主義との違い

Bラボは2006年に設立され、「B」は英語の「ベネフィット(利益・恩恵)」を意味します。従来の株主や資本家を重視し、利潤追求を主眼とする「新自由主義」とは異なり、Bコープは地域社会や取引先との公正な関係、環境への配慮などを企業倫理として重要視します。認証基準は「企業統治」「従業員」「コミュニティー」「環境」「顧客」の5項目に分かれており、約1000の設問に回答する必要があります。

認証取得への道のりと評価ポイント

萩野社長は、会社の客観的な評価を得たいと考え、2024年8月から認証取得に取り組み始めました。提出資料には、決算書や就業規則に加え、社長と従業員の給与明細も含まれ、雇用の多様性や給与差、地域貢献などが詳細に審査されました。日本企業では当然とされる雇用・健康保険の有無に関する質問もありましたが、取引先の年収を問うなど、公正な関係を示すための独自の基準も設けられていました。

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萩野社長は、日米の感性の違いに戸惑いながらも、昨年末までに全ての書類を整え、今年の年明けにはフランス人とマレーシア人の審査員との英語でのビデオ面接を経て、2月に認証を取得しました。しかし、間伐材の活用や木材の自然乾燥といった環境配慮の取り組みが評価されなかった点については、数字で成果を示すデータが不足していたため、残念がっています。

意外な評価と今後の展望

認証プロセスで意外だったのは、おもちゃ製造以外の事業、特に安芸市の武家屋敷群「土居廓中」での古民家再生事業がBラボ側から高く評価されたことです。地元の大工、左官、建具職人との協力が、伝統技術の継承や地域貢献として認められました。

認証料は売上高に応じて異なり、山のくじら舎の場合、年間1500ドル(約24万円)で、3年ごとに審査が行われます。萩野社長は、「働きやすい環境で良い商品を世に出し、利益は取引先や地域で循環させる。企業はボランティアでも強欲であってもいけない。自らを律する制度だと思う」と述べ、持続可能な経営への決意を新たにしています。

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