台湾からの観光客が急増、本県のインバウンド市場が大きく成長
台湾から本県を訪れる旅行者が年々増加しており、自然や文化、食など本県独自の魅力を広く発信し、四季を通じた受け入れ態勢の強化が求められています。
過去最高の宿泊者数とチャーター便の好調
観光庁の調査によると、2024年に本県に宿泊した台湾人旅行者は15万4510人と過去最高を記録し、2025年の推計値は18万人を超える見込みです。2024年1月に再開した福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便は、平均搭乗率が約85%と好調で、旅行者増加の追い風となっています。本県のインバウンド(訪日客)のうち半数以上を占める台湾からの旅行は、大きな市場に成長しています。
台湾旅行業団体の視察と示唆に富むコメント
県は誘客拡大を目指し、今月14日から17日にかけて、台湾最大規模の旅行業団体の視察団を受け入れました。約90人が猪苗代湖や伊佐須美神社(会津美里町)、小峰城(白河市)などを巡り、視察団代表は「本県は一年中異なる魅力があるが、まだ台湾で知られていないことも多い」とコメントしました。この言葉は、本県の潜在的な観光資源が未開拓であることを示唆しています。
秋から冬に集中する訪問と夏の誘客課題
本県への台湾人旅行者は、紅葉や雪を求めて秋から冬にかけて訪れるケースが多く、定期チャーター便も冬季より夏季の搭乗率が低くなる傾向があります。台湾は年間を通して気候が温暖なため、暑い季節の日本旅行は比較的敬遠されるようです。
夏の風物詩を活かした体験型ツアーの提案
夏の誘客は課題ですが、この季節ならではの本県の風物詩も豊富です。各地の夏祭りや盆踊りへの参加、桃やサクランボの収穫体験といった体験型ツアーは、旅行者への訴求力が高いと考えられます。また、緑の山々を走るJR只見線への乗車、猪苗代・磐梯地域での避暑、浜通りでの海水浴も魅力的なアピール材料となるでしょう。県や観光関係者は台湾の旅行業者と連携し、夏場の旅行商品の質を高めることが期待されます。
SNSを活用した効果的な宣伝戦略
台湾人は交流サイト(SNS)で情報を収集して旅行先を決めることが多いため、県は台湾のインフルエンサーを招き、SNSで県内観光を発信する取り組みを進めています。旅行者のニーズを分析し、効果的な宣伝戦略を展開することで、本県を選んでもらえるよう努めることが重要です。
地方都市への分散と受け皿の充実
近年のインバウンドは、東京から富士山、京都、大阪と巡る「ゴールデンルート」から、地方都市へと行き先が分散してきており、本県にとってもチャンスと言えます。訪日客に選ばれるためには、認知度向上に加え、現地の案内板やガイドの多言語化、交通手段の充実などが不可欠です。受け皿を充実させることで、多くの観光客に足を運んでもらい、本県のファンを増やしていきたいものです。



