歴史の真実は「おカネ」にあり!教科書が語らない日本史の経済的裏側
教科書が語らない日本史の経済的裏側

歴史の真実は「おカネ」にあり!教科書が語らない日本史の経済的裏側

歴史はテレビや出版業界において、今も変わらぬ「キラーコンテンツ」として君臨しています。筆者自身、小学生時代にNHK大河ドラマ『太閤記』に夢中になり、戦国時代にのめり込んだ経験があります。しかし、中学・高校での日本史の授業は、その「テレビ出版史観」に冷や水を浴びせるものでした。

歴史ドラマと現実のギャップ

例えば、桶狭間の戦いは織田信長の捨て身の奇襲作戦とされていますが、これは後世の小瀬甫庵が『太閤記』で面白おかしく脚色した記述が元になっています。純粋な奇襲攻撃かどうかは不明で、墨俣の一夜城の話も眉唾ものだと言われています。

また、水戸黄門の全国漫遊はフィクションであり、実際には『大日本史』編纂のために家臣を派遣したことが誇張されたものです。新選組に至っては、幕末には「悪の集団」と見られていましたが、子母沢寛の『新選組始末記』がヒットしたことで青春群像としてイメージが一変しました。

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こうした「裏話」を知ることで、歴史への興味は失われるどころか、むしろ深まります。ステレオタイプのイメージを覆す発見こそが、歴史の醍醐味なのです。

経済視点で掘り起こす歴史の意外性

『教科書に載っていない日本史のおカネの話』は、読売新聞オンラインの連載「今につながる日本史」の経済部分を加筆修正したものです。筆者の丸山淳一氏は経済部畑を歩んだ経験を活かし、「経済」という観点から歴史の意外性を掘り起こしています。

高校までの歴史教科書は政治に重点を置きがちで、経済や文化は軽視されがちです。しかし、政治の裏側に隠れた「経済」こそが歴史を動かしてきたことに、本書は気づかせてくれます。

著名な人物たちの経済政策

明智光秀は本能寺の変で織田信長を討った後、地子銭(都市住宅税)を免除することで自らの地位を固めようとしました。豊臣秀吉は太閤検地で苛烈な税の取り立てを行いましたが、大坂城や朝鮮出兵などの莫大な費用に苦しみ、財政基盤が崩れたとされています。

江戸時代の大岡越前守忠相は、「大岡裁き」で知られますが、これは幕末の『大岡政談』に基づくフィクションがほとんどです。むしろ、町奉行として新田開発を解禁し、物価対策や金融政策に力を入れた点が評価されるべきです。

田沼意次は賄賂政治家と批判されましたが、実際には倹約と緊縮財政を推進し、商人と対立しながらも経済圏の統合を図りました。田沼悪人説は政敵によるプロパガンダの可能性が高く、歴史的事実とデマの境界線の難しさを物語っています。

近代化を支えた経済的業績

小栗上野介忠順は、渋沢栄一に先駆けて日本初の政府公認兌換紙幣「江戸横浜通用金札」を発行し、横須賀造船所の設立や株式会社「兵庫商社」の創設など、近代的な経済政策を推進しました。もし生きていたら、日本の近代化に大きく貢献したであろう人物です。

本書では、伊藤博文、大隈重信、福沢諭吉、渋沢栄一など近代の偉人たちの経済政策も詳しく解説されています。歴史好きタレントの山崎怜奈さんとの対談も収録され、若い世代にも親しみやすい内容となっています。

歴史から学ぶことの重要性

山崎さんは、ビスマルクの「賢者は歴史から学ぶ」という言葉を引用し、「歴史から学ぶから賢者になっていく」と語っています。これはまさに名言と言えるでしょう。

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政治を「愚者の楽園」と揶揄することもありますが、歴史から学び続けることで「分析賢者」を目指す意欲が湧いてきます。読者の皆さんにも、本書とともに読売新聞オンラインの「今につながる日本史」を楽しんでいただき、常に更新されていく歴史の真実に触れてほしいと思います。