スケートボード世界大会V、中学2年尾関萌衣さん「少しずつ五輪に近づく」
スケートボード世界大会V、中学2年尾関萌衣さん

岐阜県美濃加茂市に住む中学2年生、尾関萌衣さん(13)が、フランス・モンペリエで開催されたアーバンスポーツの世界大会「FISEワールドシリーズ」のスケートボード・ストリート種目で優勝しました。足と一体となった華麗なボードさばきと、スピードあふれるダイナミックな走りで観客を魅了。背面から手すりに飛び乗り、後輪の車軸で滑る得意技を決めた後、彼女の笑顔が弾けました。

世界大会2度目の優勝、五輪強化指定選手として弾み

この勝利は、小学生だった2024年に続く2度目の世界大会制覇です。尾関さんは「自分の滑りができて良かった」と喜びを語ります。今年初めて五輪の強化指定選手に選ばれ、6月にイタリアで開催される2028年ロサンゼルス五輪の予選大会に向けて、最高のスタートを切りました。

強みは世界一のスピード

尾関さんの最大の武器は、何と言ってもそのスピードです。多くの選手が技の前に恐怖心や失敗のリスクを減らすため速度を抑える中、彼女は勢いを保ったまま挑戦し、躍動感あふれる演技を生み出します。その速さは「世界一」と評する人もいます。「怖いけど、技ができたときの喜びがすごい」と尾関さんは語ります。

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スケートボードとの出会いと成長

尾関さんがスケートボードを始めたのは小学3年生の時。2021年東京五輪で正式種目となった競技を、学童保育の指導員から勧められたのがきっかけでした。運動が得意で、うんていの上を歩いたり階段を飛び降りたりする彼女の瞬発力を見た指導員が「何かに生かせるのでは」と考え、スケートボードを提案。早速、関市の練習施設「オール・アンダー・シティ」で体験し、すぐに夢中になりました。

9月の誕生日プレゼントで祖父母にボードを買ってもらい、学校が終わるとほぼ毎日練習施設に通い、2~3時間滑り込みました。半年後にはレールの上を滑るまでに上達。自称「勢いでいくタイプ」の彼女は、翌年には三重県で開催された中部地方の大人も参加するアマチュア大会で優勝しました。

小学6年生になると、「米国の街中のストリートで滑りたい」と単身で1カ月半の留学を敢行。ロサンゼルスの高校の敷地にある、スケーターの間で有名な「ハリウッド・ハイ」と呼ばれる16段の階段の手すりを滑り降りる経験も積みました。

支える環境と今後の目標

特定の指導者はおらず、練習施設の店長からアドバイスを受けたり、仲間同士で教え合ったりしながら技術を磨いています。美濃加茂市内の知人が自宅に造設した練習施設を拠点に、県外にも遠征。両親がボードのメンテナンスや送迎を担い、彼女の挑戦を支えています。今年初めて県の強化指定選手にも選ばれました。

4月に発表された日本ランキングでは、パリ五輪のメダリスト2人を抑え、過去最高の3位に浮上。日本代表では最年少です。9月に愛知県常滑市で開催される愛知・名古屋アジア大会には補欠としてエントリーしています。

「少しずつ、五輪に近づいている」。あどけなさが残る13歳の言葉には、確かな自信がみなぎっています。

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