WEリーグ杯決勝、ベレーザがPK戦制し初優勝
サッカー女子WEリーグのクラシエカップ決勝が29日、神奈川県のUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われ、日テレ・東京ヴェルディベレーザがRB大宮アルディージャWOMENをPK戦の末に下し、初優勝を果たした。大宮は初の主要タイトル獲得とはならなかった。
試合は開始直後にベレーザが失点する厳しい展開となったが、後半6分にFW小林里歌子が同点ゴールを決めて延長戦に突入。延長前半10分にはFW北村菜々美がこぼれ球を押し込み逆転に成功した。しかし、その後大宮に追いつかれ2-2のままPK戦へ。ベレーザはPK戦で全員が成功し、3-1で接戦を制した。
岩清水梓が語った「サッカーの神様」
優勝したベレーザのDF岩清水梓(39)は、試合後「サッカーの神様っているんですね」としみじみと語った。岩清水は2日前に今季限りでの現役引退を公表したばかり。PK戦では2人目として蹴ったボールがクロスバーに直撃したが、その跳ね返りが相手GKに当たってゴールインする幸運があった。「バーに当たった音が聞こえた瞬間、終わったと思った。でも、ゴールに入れてもらえた」と振り返った。
さらに、GK大場朱羽が2本のPKを止め、チームはPK戦を3-1で勝利。岩清水は「引退を表明した直後で、このタイトルはどうしても欲しかった。それに、正直かっこつけたかった」と本音を漏らした。日本代表として長年活躍し、通算122試合に出場した女子サッカー界の功労者に、この日は運も味方したようだ。
試合の経過と見どころ
決勝戦は序盤から激しい攻防が繰り広げられた。ベレーザは開始早々に先制点を許したが、後半に入ると攻撃のギアを上げ、小林のゴールで同点に追いつく。延長戦では北村がゴール前の混戦から決勝点を挙げたものの、大宮も粘り強く同点に追いつき、勝負はPK戦にもつれ込んだ。PK戦ではベレーザの4人全員が成功し、大宮の2本をGK大場が阻止。安定した守備と集中力が光った。
岩清水のPKはまさに運命的なものだった。彼女が蹴ったボールはクロスバーを直撃したが、跳ね返りが相手GKの体に当たってゴールイン。この幸運がチームに勢いをもたらし、その後のPK成功につながった。岩清水は「あの瞬間、神様がいると思った」と感慨深く語った。
引退表明後の特別なタイトル
岩清水は今季限りでの引退を発表しており、このタイトルは彼女にとって有終の美を飾るものとなった。2011年の女子ワールドカップ優勝メンバーでもある岩清水は、長年にわたり日本女子サッカーを牽引してきた。試合後、チームメイトから祝福を受け、優勝トロフィーを掲げる姿は印象的だった。
ベレーザの監督は「岩清水の存在がチームに勇気を与えた。彼女の引退を最高の形で送り出せて嬉しい」とコメント。一方、大宮は初タイトルに届かなかったが、健闘を見せた。



