ウクライナ元空手選手、東京五輪銅メダル返還に感動の瞬間
2021年東京オリンピックの空手男子組手75キロ級で3位となり、銅メダルを獲得したウクライナの元選手、スタニスラフ・ホルナさん(37)に、5日、かつて祖国支援のためにオークションに出品したそのメダルが返還されました。東京都内にある皆思道場で行われた返還式では、子どもたちから直接メダルを受け取ったホルナさんが、「一生忘れることができない、貴重な経験になった」と感激の表情を見せました。
祖国支援の思いからオークション出品へ
ホルナさんは2024年に現役を引退していますが、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった際、「戦争が始まった時に、僕ができることは全てやろうと思った」と決意し、東京五輪で獲得した銅メダルをオークションに出品しました。この行動は、祖国への深い思いと支援の意思を示すものでした。
メダルは2022年、皆思道場の門下生の保護者で東京都内在住の男性によって、2万500ドル(当時の為替レートで約250万円)で落札されました。当初、落札者は戦争終結後の返還を打診していましたが、戦争の長期化を考慮し、早期返還を提案。このタイミングでの実現に至りました。
温かい交流が生んだ感動の再会
返還式では、ホルナさんがメダルを再び首から下げる瞬間があり、「すごくうれしく、感動する瞬間だった」と笑みを浮かべました。この出来事は、単なる物品の返還ではなく、スポーツを通じた国際的な絆と人間愛を象徴するものとして、多くの人々の心を動かしています。
皆思道場での子どもたちとの交流も、ホルナさんにとって特別な思い出となりました。彼は、この経験が自身の人生において重要な一ページとなったと語り、今後もウクライナ支援への関わりを続けていく意向を示しています。
この銅メダルの返還は、戦争という困難な状況下でも、人々の善意と連帯がどのように力を発揮するかを示す好例です。ホルナさんの行動と落札者の寛大な心遣いが、平和への希望を紡ぎ出したのです。



