ラリージャパン2026、過去最多規模で開催 名古屋で初のセレモニアルスタート
自動車の世界ラリー選手権(WRC)「ラリージャパン2026」が5月28日から31日にかけて、愛知県と岐阜県で開催された。両県での開催は5年目となる今年は、名古屋市で初めてとなるセレモニアルスタートが実施され、大きな話題を集めた。実行委員会の発表によると、来場者は前回並みの53万5000人(速報値)に達し、地元出身の勝田貴元選手の活躍により、従来のファン層に加えて子供や女性の来場も増加した。
名古屋城周辺での開幕イベントが盛況
実行委員長を務める太田稔彦・豊田市長は、名古屋市で初開催したセレモニアルスタートの盛況について、「今年は、これまでとは規模感が違うスタートになった」と手応えを語った。開幕イベントは名古屋城周辺で開催され、トヨタ自動車の豊田章男会長が「モリゾウ」の名でサプライズ登場。デモ走行で華麗なドリフトを披露し、観客を大いに沸かせた。豊田会長は名城公園の未舗装エリアで見事な走りを見せた後、トークイベントで「トヨタの車が地元の道を走る。ぜひ応援してほしい」と呼びかけた。同日夜には、出場ドライバーが車で名古屋城の門を出発し、愛知県体育館の屋外に集まったファンの前に姿を見せ、声援に応えた。
勝田貴元選手の活躍が客層拡大に貢献
大会の盛り上がりには、愛知県長久手市出身の勝田貴元選手の活躍が大きく貢献した。今季第3戦のケニア大会で日本人として34年ぶりとなる自身初優勝を果たし、続くクロアチア大会も制覇。日本人初の2連勝を達成した。勝田選手は「ラリーが文化として根付くように選手として頑張っていく」と決意を語った。会場では、これまでよりも子供や女性の姿が目立ち、勝田選手の車両番号「18」のTシャツや帽子を身につけた人も多く見られた。初優勝記念タオルやクリアファイルなどは早々に売り切れ、沿道では旗を振って声援を送る人々の姿があった。札幌市清田区から訪れた幼稚園年長の男児(5)は、父親(37)とともにテスト走行を見学し、「車が思ったよりも速くて音も大きくてかっこよかった」と笑顔を見せた。
経済波及効果は133億円、名古屋市も開催に意欲
経済効果への期待も大きい。豊田市などの実行委員会は2月の報告書で、昨年11月の前回大会に53万600人が訪れ、133億円の経済波及効果があったと試算している。太田市長は、名古屋市を巻き込んだ今回はグッズ販売の増加を見込み、競技区間となった山間部では地域の若者が自主的に盛り上げたとし、「ラリーは地方創生や活性化の起爆剤として、すごく効果がある」と強調した。名古屋市の広沢一郎市長は、開幕前のイベントで「今からしっかり準備を進め、レースを名古屋で見てもらえるようにしていく」と述べ、来年以降の競技開催に意欲を示した。



