ギリシャ政府、15歳未満のSNS利用禁止を発表 来年1月からの実施目指す
ギリシャ政府は4月8日、15歳未満のソーシャルメディア利用を禁止する方針を正式に発表しました。この規制は、スマートフォンへの依存が子どもたちの睡眠や精神面に深刻な悪影響を及ぼしていることを背景に導入されるもので、2027年1月からの実施を目指して法整備が進められています。
規制対象は主要SNSプラットフォーム 年齢確認義務化と罰則も
規制の対象となるのは、フェイスブックやインスタグラム、TikTokなど主要なソーシャルメディアプラットフォームです。政府はSNS運営企業に対し、利用者の年齢確認を義務付けた上で、15歳未満のユーザーがアクセスできないようにする措置を求めています。
運営企業がこの規制に従わない場合には、罰金などの制裁が科される見通しです。政府は今年夏頃までに、関連法令を制定する方針を示しており、具体的な罰則の内容や実施体制について詳細を詰めていく段階にあります。
ミツォタキス首相、若者向け動画で「中毒性アプリは自由を奪う」と訴え
キリヤコス・ミツォタキス首相は同日、若者に向けた動画メッセージをSNSに投稿し、規制の必要性を強く訴えました。首相は「中毒性のあるアプリの設計や、スマホの画面の前で過ごす時間に基づいた収益モデルは、君たちから純真さや自由を奪っている」と指摘。
さらに、子どもたちの健全な成長を守るためには、デジタル環境における適切な規制が不可欠であると強調しました。この動画は、若い世代に直接語りかける形で、政府の政策に対する理解と協力を求める意図で制作されたものです。
EU全体での対策強化も提案 15歳を「デジタル成人年齢」に設定
一方、ミツォタキス首相は欧州連合の執行機関である欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長に書簡を送り、EU全体での対策強化を要請しました。具体的には、15歳を「デジタル成人年齢」として設定し、統一した年齢確認システムや罰則の導入を提案しています。
この提案は、単一の国だけでなく、欧州全域で子どもたちをデジタルリスクから守るための枠組みを構築することを目的としています。ギリシャ政府は、自国の規制がEU全体のモデルケースとなることを期待していると見られます。
背景にある深刻なスマホ依存問題
今回の規制方針の背景には、ギリシャ国内で深刻化しているスマートフォン依存問題があります。特に若年層において、SNSの過剰利用が睡眠障害や不安症状、学業成績の低下など、様々な問題を引き起こしていることが調査で明らかになっています。
政府関係者は「子どもたちの心身の健康を守るためには、デジタル環境における適切な制限が必要だ」と述べ、規制の正当性を強調しました。今後は、教育現場や保護者との連携も強化しながら、政策の具体化を進めていく方針です。



