線路保守作業を昼間にシフト、JR東日本が人手不足対策で挑む
線路保守作業を昼間にシフト、JR東日本が人手不足対策で

JR東日本は、線路の大規模な保守作業を従来の深夜から昼間へと徐々に移行させている。深刻な人手不足が背景にあり、作業員の約3分の2が昼間の作業を希望しているという。本記事では、夜間と昼間の両方の現場を取材し、その実態と効果を探る。

夜間のレール交換作業

5月13日午前0時24分、東京都品川区の下村踏切を横須賀線の最終電車が通過した後、作業区間への列車進入を防ぐ「線路閉鎖」が実施された。関連会社の作業員25人が指差し確認を行い、暗闇の中、照明を頼りにレール交換を開始した。

レールは列車の車輪との摩擦で傷むため、定期的な交換が必要となる。この日の作業は約135メートル。既に工事用車両で運ばれた1本25メートルのレールが溶接でつなげられ、線路脇に置かれていた。

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手作業によるレール移動

作業員は柄の長いハンマーでレール締結装置を外し、古いレールを切断して新しいレールを挿入する。ここで使われるのが「山越器」と呼ばれる機材で、人の力でハンドルを回してレールを動かす。1メートル当たり60キログラムの重さがあるため、作業は重労働だ。

住宅街での作業のため、大きな声は控えられ、無線機も全員には行き渡らない。若い職長が走り回って指示を出す様子が見られた。溶接作業では高温で金属を溶かし、オレンジ色の炎が上がる。接合部を削る際には火花が飛び散り、0.1ミリ単位の精度が要求される。

昼間のレール削正作業

一方、5月19日には東京駅と上野駅で、京浜東北線の昼間の保線作業が行われた。午前10時半から午後3時半まで、山手線の線路に列車を迂回させて実施した。

レールの表面の疲労部分を削り取る「レール削正」には、東鉄工業の「レール削正車」が使用された。火花による延焼を防ぐため、水をまきながら走行する様子が駅のホームから見られた。

レール交換は人力ではなく、重機にけん引された「レール交換機」で行われた。昼間は夜間より長時間確保でき、機械の搬入・搬出が可能なためだ。

シフトの背景と今後の課題

JR東日本首都圏本部の志野達也ユニットリーダーは、「安全面や作業効率にメリットがあった」と評価する一方、「多くのお客様にご不便をおかけしており、丁寧な案内が必要」と述べた。

6月6日には横須賀・総武快速線の東京―品川間を終日運休し、枕木交換を実施する予定だ。今後、昼間へのシフトがどこまで進むかは、利用者の理解が鍵となる。

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