羽田事故受け滑走路誤進入警告システム改良遅れ 目標未達に
羽田事故受け滑走路誤進入警告システム改良遅れ

羽田空港で2024年1月に発生した日本航空機と海上保安庁機の衝突事故を受け、滑走路への誤進入を管制官に警告するシステムの改良が遅れていることが30日、国土交通省への取材で明らかになった。現状の注意喚起音に加え、より切迫した状況ではパイロットに指示する内容を自動音声で警告する機能などを追加する計画だったが、目標とした2025年度末に間に合わなかった。

システム改良の現状

問題となっているシステムは「滑走路占有監視支援機能」と呼ばれ、滑走路で機体が交錯する恐れがある際に画面表示や音で管制官に警告するものだ。羽田や成田など主要7空港で改良版の試験運用を実施しているが、不必要な状況で作動する事例が複数確認された。国土交通省はこれらの事例の検証に時間を要しており、新機能の導入時期は未定としている。

事故の背景

2024年1月2日、羽田空港のC滑走路で、着陸した日本航空516便(エアバスA350)と、離陸準備のために滑走路に進入した海上保安庁の固定翼機(ボンバルディアDHC8-300)が衝突。海保機の乗員6人中5人が死亡し、日航機の乗客乗員379人は全員脱出した。事故調査委員会は、海保機が滑走路への進入許可を得ずに進入した可能性を指摘している。

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この事故を受け、国土交通省は滑走路への誤進入を防ぐため、管制システムの改良を急いだ。しかし、新システムの試験運用中に、本来警告が必要ない状況でも作動する「誤警報」が複数発生。これにより、システムの信頼性を確保するための検証作業が長期化している。

今後の見通し

国土交通省は「誤警報の原因を徹底的に分析し、システムの信頼性を向上させることが最優先」と説明。新機能の導入時期については「現時点では未定だが、可能な限り早期に実用化を目指す」としている。航空業界からは「安全確保のためには時間をかけても正確なシステムが必要」との声が上がる一方、早期導入を求める意見もある。

国土交通省は、関係機関と連携し、システム改良を継続するとともに、管制官の訓練強化などソフト面の対策も並行して進める方針だ。

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