岡山県と県教育委員会は、学校現場でのいじめ対応に関する「県いじめ問題対策基本方針」の改定案を公表した。教員が緊急時の通報をためらわないようにするため、保護者に対して入学式であらかじめ警察との連携を明言する方針を新たに盛り込んだ。正式決定されれば、8年ぶりの改定となる。
過去最多のいじめ認知件数
文部科学省の「問題行動・不登校調査」によると、2024年度の県内いじめ認知件数は過去最多の1万94件を記録。同省は2023年、警察への相談や通報を徹底するよう各教育委員会に通知を出している。
改定案の主な内容
2018年改定の現行基本方針では、日頃からの警察との連携を推進。今回の改定案でも、児童生徒の生命、身体、財産に重大な被害が生じている場合や、加害者に対する処罰感情が強い「いじめ事案」について、直ちに警察に相談・通報を行うと明記した。
さらに、入学式で保護者に対し「いじめの対応で警察に通報する可能性がある」と周知する新たな方針を追加。これにより、教員が警察への連絡をためらうことを防ぎ、児童生徒への抑止力も期待している。
学習用端末の活用
日々の生活実態把握やアンケート調査には、1人1台配備された学習用端末を活用。ネット上のいじめは顕在化しにくいと指摘し、小さな兆候や情報でも教職員間で共有する方針とした。
今後のスケジュール
県と県教委は、今夏にも成案を公表する予定。県教委人権教育・生徒指導課の岡田直人総括副参事は「いじめが起きた時の対処はもちろん、未然に防ぐためにも活用してほしい」と話している。



