大阪市議会(定数81)は29日、新たな副議長の選出を巡って混乱し、会期を6月11日まで延長することを決定した。本来は29日で閉会する予定だったが、「大阪都構想」の制度案を作る法定協議会の設置議案を巡る対立などが影響し、人選がまとまらなかった。
副議長選出の経緯と対立
市議会の正副議長は、慣例で毎年5月に改選される。議長は最大会派の大阪維新の会(42人)から出し、副議長については、近年は第2会派の公明党(17人)から選出されてきた。しかし、今年の5月議会では、横山英幸市長が3度目の住民投票を目指して法定協の設置議案を提出し、27日の本会議で維新などの賛成多数で可決された。
反対に回った公明は、事前に十分な説明がないまま設置議案が提出されたことに反発し、「法定協に積極的に協力することはできない」として、副議長の辞退を決めた。自民党市議らでつくる他の主要2会派も副議長を出すことを断った。一方、維新も慣例上、議長・副議長の両ポストを一つの会派で占めるわけにはいかないという立場で、主要4会派がいずれも副議長を出そうとしない事態となった。
人選の混乱と会期延長
これを受け、28日に開かれた主要4会派の幹事長らによる会議では、かつて維新に所属していた1人会派の市議に副議長就任を打診することで一度はまとまった。ところが、29日に開かれた維新内の会議で、「維新から出ていった人を副議長にするのは認められない」などの反対意見が相次いだ。このため、維新の竹下隆幹事長はその後に開かれた4会派の幹事長会議で、人選を検討し直すよう他会派に求めたものの結論は出ず、会期を6月11日まで延長して議論を続けることになった。
各党の反応と今後の展望
公明の西徳人幹事長は29日、記者団に「(4会派で)決めたことを守られなかったのは残念だ。混乱した状況になっており、維新は重く受け止めてもらいたい」と述べた。竹下氏は「新たな副議長候補がいないとなると、辞表が出されても受理できない」と述べ、公明から選出されている現在の副議長からの辞職願を受理せず、続投してもらうことも視野に入れる考えを示した。
今回の混乱は、都構想を巡る維新と公明などの対立が表面化した形であり、今後の市議会運営に影響を及ぼす可能性がある。会期延長期間中に、副議長選出の行方が注目される。



