人材派遣大手5社、派遣料金でカルテル疑い 公取委が立ち入り検査
人材派遣大手5社、派遣料金でカルテル疑い 公取委検査

公正取引委員会は2日、人材派遣大手5社が派遣先企業に請求する料金でカルテルを結んだ疑いがあるとして、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査を実施した。関係者への取材で明らかになった。人材派遣業界が独禁法違反の疑いで調査されるのは初めて。

検査対象の5社

検査を受けたのは、東京都内に本社を置くパーソルテンプスタッフ(渋谷区)、スタッフサービス(千代田区)、リクルートスタッフィング(千代田区)、アデコ(千代田区)、マンパワーグループ(港区)の5社。帝国データバンクによると、パーソル、スタッフサービス、リクルートスタッフィングの3社は業界シェアでそれぞれ1位から3位を占める。

カルテルの疑い

関係者によると、5社の幹部らは2022年冬ごろ、職種「一般事務」について2023年4月以降の派遣料金を協議し、1時間あたり100円弱ずつ引き上げるカルテルを結んだ疑いがある。派遣料金は派遣会社が派遣先企業と個別に契約し、通常は非公表。各社は地域や職種ごとに料金を設定し、定期的に交渉を行うが、今回は5社間で調整し、同額ずつ引き上げたとみられる。

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業界背景と今後の見通し

派遣会社が社員を派遣した対価として企業に請求する料金は、人手不足や賃金上昇を背景に上昇傾向にある。公取委は、5社が全国的に価格調整を行っていた可能性があるとみて、詳細な実態解明を進める。引き上げられた料金の一部は派遣社員の賃金に充てられるが、多くは会社の収益となる。今回の調査は、業界全体の価格形成の透明性に影響を与える可能性がある。

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