人工知能(AI)開発を手がけ、東証グロース市場に上場していた「オルツ」の粉飾決算事件で、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた同社元幹部2人に対し、東京地裁は25日、それぞれ懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡した。法人としての同社には罰金3億円が科せられた。
事件の概要
起訴状によると、浅井勝也被告(46)と有泉隆行被告(53)は、元社長や元最高財務責任者(いずれも同罪で起訴)と共謀。株式の募集や売り出しに際し、2022年1月から24年6月までの売上高を計約84億8000万円水増しした虚偽の有価証券届出書を関東財務局に提出した。さらに上場後の25年3月には、24年12月期の売上高を約49億6000万円水増しした有価証券報告書を提出したとされる。
判決内容
東京地裁の宮田祥次裁判官は、浅井、有泉両被告に対し、求刑通り懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡した。法人であるオルツには、求刑通り罰金3億円が科せられた。判決理由など詳細は明らかにされていないが、粉飾の規模や期間などを考慮したものとみられる。
この事件は、AI分野の成長企業として注目されていたオルツの上場後の不正発覚により、市場関係者に衝撃を与えた。同社は現在も事業を継続しているが、信用失墜は避けられず、今後の経営に影響を与える可能性がある。



