総務省や静岡県などが発表した2025年の国勢調査(2025年10月1日現在、速報値)によると、県内全35市町で人口が減少した。全市町での減少は1920年の調査開始以来、初めての事態となった。県全体の人口は16万4357人減の346万8845人で、減少数は全国ワースト2位。市町村別の減少数でも静岡市が同2位、浜松市が同9位となり、人口減少に拍車がかかっている実態が浮き彫りとなった。
減少率トップは川根本町14.3%
国勢調査における県人口は2005年の379万2377人がピーク。今回は346万8845人で、4回連続の減少となった。減少数は北海道(23万9195人減)に次いで全国ワースト2位で、過去最大の減少幅を記録した。
減少率が最も高かったのは川根本町で14.3%(888人減)。次いで西伊豆町14.2%(1004人減)、松崎町13.4%(807人減)と続いた。
一方、県人口は全国10位だった。市町別では、最多の浜松市が76万5750人、静岡市が65万9620人、富士市が23万7793人となっている。
静岡市は大都市で最下位
静岡市の人口は前回調査から3万3769人減少。減少率は4.9%で、全国の政令指定都市に東京特別区部を加えた21大都市でワースト1位。全国の市町村別では北九州市(3万4740人減)に次ぐワースト2位の減少数で、今回の減少数と減少率はいずれも過去最大となった。
市の発表によると、葵区が23万8244人(1万1053人減)、駿河区が20万5146人(7880人減)、清水区が21万6230人(1万4836人減)。減少率は清水区が6.42%と最も高く、次いで葵区4.43%、駿河区3.70%となった。
浜松市の人口は前回調査から2万4968人減少、減少率は3.2%で、静岡市と同様にいずれも過去最大。全国ワースト9位の減少数だった。人口規模は21大都市で16位。
浜松市の発表によると、中央区が59万1381人(1万6556人減)、浜名区が15万707人(5348人減)、天竜区が2万3662人(3064人減)。減少率は天竜区が11.5%と最も高く、浜名区3.4%、中央区2.7%となった。
局面打開へ首長が決意
人口減少の進行に歯止めがかからない結果を受け、各自治体の首長からは局面打開に向けた決意が聞かれた。
静岡市の難波喬司市長は「強い警鐘であると受け止めている。人口減少対策を市政の最重要課題の一つとして、2050年の目標人口『55万人以上』の実現に向け、全力で取り組む」とコメントした。
浜松市の中野祐介市長も「人口減少局面を転換するため、『浜松から地方創生』の実現に向け、まち・ひと・しごとの創生に一体的かつ総合的に取り組む」との談話を公表した。
鈴木知事は「人口減少が加速度的に進み、改めて強い危機感を持った」と述べた上で、今後については「真摯に受け止め、人口減少の『抑制対策』に加え、将来にわたって豊かで活力ある社会を構築する『適応対策』に取り組む」とのコメントを発表した。



