熊本・天草で90代女性がマダニ感染症で死亡 今年初のSFTS確認例
熊本県は4月7日、天草市に住む90歳代の女性が、マダニを媒介して発症する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」によって死亡したことを正式に発表しました。この感染症の確認は、今年に入ってから初めての事例となります。
感染経路と症状の経過
県の発表によりますと、この女性は3月25日頃から持続的な発熱と食欲低下の症状が現れ、4月2日に医療機関に入院しました。しかし、その後容態が急変し、4月4日に残念ながら亡くなられました。死後に行われた血清検査の結果、SFTSウイルスへの感染が陽性であることが判明し、感染症による死亡と確定されました。
県による注意喚起と予防対策
今回の事例を受けて、熊本県は住民に対して改めて注意を呼びかけています。マダニは主に森林や草地、藪などに多く生息しており、これらの場所を訪れる際には以下の点に特に留意するよう促しています。
- 肌の露出を極力減らすため、長袖・長ズボンの着用を心がける
- 足元をしっかり覆う靴や靴下を着用する
- 虫除けスプレーなどの対策を講じる
- 野外活動後は体にマダニが付着していないか入念にチェックする
万が一、マダニに咬まれた場合には、無理に引き剥がそうとせず、できるだけ早期に医療機関を受診することが重要です。早期発見・早期治療が重症化を防ぐ鍵となります。
SFTSの特徴と国内の状況
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、SFTSウイルスによって引き起こされる感染症で、マダニを媒介して人に感染します。主な症状としては、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔吐、下痢など)、血小板減少、白血球減少などが挙げられ、重症化すると死に至ることもあります。
日本では2013年に初めて症例が確認されて以来、毎年数十件の報告があり、特に西日本を中心に発生が確認されています。高齢者や基礎疾患を持つ人は重症化しやすい傾向にあるため、より一層の警戒が必要です。
熊本県では、今回の事例を踏まえ、今後も継続的に情報提供と注意喚起を行い、感染拡大防止に努めていく方針です。県民の皆様には、野外活動時の適切な対策と、体調に異変を感じた際の速やかな受診を改めてお願いしています。



