政府・与党は、中東情勢の悪化を受けて検討中の今年度補正予算について、3兆円規模とする方向で調整していることが明らかになった。具体的な使い道を定めない予備費を積み増し、3月に再開したガソリン補助金を継続するための予算を確保する方針だ。
財源は赤字国債、財政悪化の懸念も
財源は赤字国債でまかなう予定だが、財政悪化への懸念から長期金利の上昇に拍車がかかるおそれがある。片山さつき財務相は22日の閣議後会見で「追加的な赤字国債に頼らなくてもいいような形で対応したい」と述べた。政府関係者によると、税収増を背景に昨年度の国債発行額が想定より少なくなる見通しで、補正予算による発行をこの範囲内にすることで、金融市場の懸念を抑えたい考えだ。
電気・ガス料金補助と予備費の活用
政府は7~9月に実施する電気・ガス料金の補助について、今年度予算に計上済みの予備費1兆円から5千億円程度を支出する方針だ。補正予算では、減少する予備費を積み増し、ガソリン補助金に充てる方向で調整している。
ガソリン補助金の課題
ガソリン補助金をめぐっては、小売価格を1リットル170円程度に抑えるために月4千億~5千億円の巨額の予算を投じており、6月下旬にも予算が底をつく可能性がある。自民党内には「現在の支援の水準を続けていくのは現実的ではない」(小林鷹之政調会長)と縮小が必要との声が出ている。
政府は財政規律を維持しつつ、物価高対策を継続する難しいかじ取りを迫られている。



