政府は27日、東京都内で日本成長戦略会議の労働市場改革分科会を開催し、労働基準監督署による時間外労働(残業)の指導運用見直しやリスキリング(学び直し)強化を盛り込んだ取りまとめ案を提示し、大筋で了承された。この案は、政府が夏に策定する日本成長戦略に反映される方針だ。
分科会の議論と今後のスケジュール
分科会は3月から開始され、今回で4回目の開催。経団連や連合の幹部、有識者らが参加し、活発な議論を重ねてきた。裁量労働制など労働時間法制に関しては、「夏以降、厚生労働省の労働政策審議会で議論が必要」とするにとどめ、今後の検討課題として位置づけられた。
厚労省の実態調査
厚生労働省は夏、裁量労働制に関する実態調査を実施する方針。日本成長戦略の取りまとめ内容を踏まえ、労働政策審議会の分科会でさらに検討が続く見通しだ。これにより、働き方改革のさらなる推進が期待される。
今回の分科会では、労働市場の柔軟性向上と労働者の保護のバランスをどう取るかが焦点となった。残業指導の見直しでは、企業の実態に即した運用が求められる一方、長時間労働の是正も引き続き重要な課題とされている。
また、リスキリング強化については、デジタル変革やグリーン分野など成長産業への人材移動を促進するため、官民連携での支援策が議論された。政府は、職業訓練の拡充や個人の学び直しへの助成制度を検討する方針だ。
この取りまとめ案は、今夏の日本成長戦略に盛り込まれた後、具体的な政策として実施される予定。労働市場改革は、日本経済の持続的成長に不可欠な要素として、今後も注目を集めそうだ。



