福島県が人口減少対策事業を発表、若者の地元回帰促進に重点
福島県は9日、県内七つの地方振興局が各地域で取り組む計十六の人口減少対策事業を発表しました。地元企業の魅力発信や働きやすい職場環境の整備など、県内就職の促進に重点を置いた取り組みが八事業と半数を占めています。進学や就職で本県を離れた若者が県内に戻ってこないことが人口減問題の大きな課題となっており、各振興局が地域事情を踏まえた地元回帰の施策に力を入れています。
振興局ごとに事業展開、仕事関連が中心
仕事関連の八事業は南会津を除く六振興局が展開します。総合戦略(2025~30年度)に基づき、県が昨年度に新設した人口減少対策の官民連携組織「ふくしま共創チーム」は若者の定着や還流につながる魅力的な職場づくりを課題に挙げており、その指摘を反映した形です。
会津では新規事業として、高校一、二年生向けに地元企業とのマッチングサイトを構築し、インターンシップ(職業体験)を開催します。二百二十四社が参加する予定で、高校生が地元企業の魅力を知る機会をつくります。県外に進学した大学生らを対象に地元企業とのオンライン交流会も開き、Uターン就職につなげます。県南でも小中学、高校生らを対象に地域の企業の魅力を体験できるツアーなどを企画します。
いわきでは企業、従業員を対象に女性の就業状況に関するアンケートを実施し、結果を踏まえて専門家を派遣したり、セミナーを開催したりして女性が働きやすい職場づくりを進めます。
地域特性を生かした継続的な取り組み
このほかの振興局でも地元就職に向けた事業を継続します。県中では高校生や大学生が地元企業や産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(郡山市)の技術を学ぶ機会をつくり、地元で先端研究が行われていることを周知します。
仕事関連のほか、会津では新規事業として、会津大などと連携した自治体DX(デジタル変革)の推進を盛り込みました。デジタル技術を活用し、少ない人数でも行政サービスを維持できる体制の構築を目指します。
本県の昨年の転出超過数は全国ワースト二位の七千百九十七人に上り、そのうち十五~二十九歳が約八割を占めました。振興局単位での人口減少対策は、広大な県土を踏まえ、各地域の特性に合わせた取り組みを通して実効性を高めようと昨年度から展開しており、県は「各地域の強みを生かし、若者の定着や還流の促進につなげていく」としています。



