埼玉県羽生市長選は24日に投開票され、無所属新人で元市議の斎藤万紀子さん(44)が、同じく無所属新人で前市教育長の秋本文子さん(70)と元市議会副議長の増田敏雄さん(72)を破り、初当選を果たしました。秋本さんは引退する河田晃明市長から後継指名を受け、市などが選挙区の野中厚衆院議員(自民)から支援を得ましたが、及ばない結果となりました。当日の有権者数は4万3849人で、投票率は過去最低の46.78%でした。(菅原洋)
当選確実の瞬間、涙のあいさつ
当選が決まった後、斎藤さんは事務所で「皆さんに支えられ、今がある。ここからが羽生のスタート」と涙ながらに支援者へあいさつしました。報道陣の取材に対して勝因を問われると、「大きな組織や団体もなく、市民と共に活動した。これまで選挙に関心のなかった若い世代が投票してくれたと思う」との見方を示しました。
公約実現へ意欲
政策については、「まずは水道基本料金の無償化に取り組み、市民の目に見える形で負担を減らしたい。市長の月額報酬を半額にする公約も、次の議会には条例改正案を提出するなど確実に実行する。子育て支援は他市より劣るので、対応したい」と述べ、具体的な施策への意欲を示しました。
家族の支えと市民との絆
斎藤さんは市議時代から、難病で車いすの夫と2人の子どもを抱えながら活動を続けてきました。「家族の理解と支えがなければ当選できなかった。夫に『生きてくれてありがとう』と伝えたい。困難を抱えた人の目線は市政でも絶対に忘れない」と感極まった表情で語り、市民との結束を強調しました。
選挙戦の特徴
斎藤さんは昨年11月に最初に立候補を表明し、5期20年にわたる河田市政について「膠着して市民の声が届いていない」と批判。選挙戦では自転車で遊説し若さをアピールし、物価高対策を前面に打ち出したことで、無党派層を含む幅広い支持を集めたとみられます。羽生市では初の女性市長の誕生です。
一方、秋本さんは河田市長から指名されて教育長を9年間務めた経歴を前面に押し出し、商工団体や医療団体、農協、婦人会などの組織戦を展開しましたが、支持を広げるには至りませんでした。増田さんも長年経営する塾の館長として教育の重要性を訴えましたが、秋本さんと教育政策で主張が重なり、保守票が分散する結果となりました。
市議補選も同時実施
同時に投開票された市議補選(被選挙数2)では、いずれも無所属新人で、保険代理店経営の小川明彦さん(59)と会社役員の駒宮圭吾さん(54)が初当選しました。
確定得票
【羽生市長選】
当 9628票 斎藤万紀子 無新
7634票 秋本文子 無新
3075票 増田敏雄 無新
【羽生市議補選】(被選挙数2-候補3)
当 1万0263票 小川明彦 無新
当 5194票 駒宮圭吾 無新
2984票 酒巻公一朗 無新



