特別市構想を巡り、黒岩知事が県と3政令市の対話は不可能と表明
神奈川県の黒岩祐治知事は29日の定例記者会見で、政令市が道府県から独立する「特別市」構想について、推進派の県内政令市側が反対の立場の県に対話を求めていることに対し、「県と(県内)3政令市だけで議論するのは、不可能な状態になっている」と述べました。その上で、県と同様に反対の意思を示す政令市を除く県内全市町村長も交えた議論が必要との認識を示しました。
特別市構想を巡っては、県内の3政令市長と、それ以外の30市町村長と知事で賛否が分かれ、立場の違いが鮮明になっています。こうした中、横浜市の山中竹春市長や川崎市の福田紀彦市長は認識の齟齬を埋めるため、知事と3政令市長での議論を求めていました。
これに対し、会見で黒岩知事は「政令市と県だけの問題ではない。残りの30市町村を無視して私が3政令市長とだけ向き合うことはあり得ない」と述べ、対話の枠組み拡大の必要性を強調しました。
特別市構想を巡る立場の違い
特別市構想は、政令指定都市が県から独立し、税財源や行政権限を一元化する制度です。神奈川県内では、横浜市、川崎市、相模原市の3政令市が推進する一方、県や他の30市町村は反対の立場を取っています。推進派は、特別市になることで効率的な行政運営が可能になると主張。一方、反対派は、県全体の均衡が崩れ、周辺市町村への影響が懸念されるとしています。
黒岩知事は会見で、特別市構想の議論は県全体の利益を考慮すべきだと強調。3政令市だけでなく、全ての市町村を交えた議論の場を設けることで、より包括的な合意形成を目指すべきだと述べました。
この発言は、特別市構想の実現に向けた今後の議論の行方に影響を与えるとみられます。県と市町村の間での調整が引き続き課題となる中、知事の姿勢が注目されています。



