保育園行事でおそろいシール、我が子が適応障害に 「仲間はずれだ」同級生親に賠償請求
保育園行事でおそろいシール、我が子が適応障害に 同級生親に賠償請求

保育園行事でおそろいのシール、我が子が適応障害に 「仲間はずれだ」同級生親に賠償請求

運動会で仲間外れにされ、適応障害と診断された――。そう訴える東京都内の保育園に通う姉妹とその両親が、同じクラスに在籍していた子供の保護者に計330万円の賠償を求めた訴訟の判決が今月、東京地裁であった。トラブルのきっかけは、卒業に向けて保護者らが制作したアイロンプリントシール。〝思い出づくり〟のための呼びかけはなぜ、法廷闘争にまで発展したのか。

楽しい運動会のはずが…

トラブルの舞台となったのは、東京都墨田区にある保育園。判決などによると、原告の姉妹が在籍するクラスでは、園を卒業する前に記念のグッズを制作する慣習があり、令和5年4月、姉妹の同級生の母親の1人が、保護者らが参加するグループラインでこう呼びかけた。「組での思い出を作っていけたらいいなと思い、企画を考えています」「参加を希望してくれる人は、ここでもいいし個別ラインでもいいので表明してください」

この呼びかけに応じた保護者らは、アイロンプリントシールのデザインを決め、子どもたちのTシャツや水筒などに貼る準備を進めた。しかし、原告側の家族はこの企画に参加しなかった。その後、運動会で他の子どもたちがおそろいのシールを貼ったTシャツを着ている中、原告の姉妹だけがシールを貼っていなかった。これにより、姉妹は「仲間はずれにされた」と感じ、適応障害と診断されるに至ったという。

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原告側は「被告の母親がグループラインで参加を募った際、参加しない場合に子どもが仲間外れにされることを予見できたのに、配慮を欠いた」と主張。一方、被告側は「任意参加の企画であり、仲間外れにする意図はなかった」と反論した。

東京地裁は今月、原告の請求を棄却する判決を言い渡した。判決では「被告の行為と原告の適応障害との因果関係を認めるに足りる証拠がない」と指摘。また、「グループラインでの呼びかけは一般的な範囲を超えるものではなく、法的な注意義務違反はない」と判断した。

原告側は判決を不服として控訴する方針。この訴訟は、保育園の行事における保護者同士のコミュニケーションや、子どもの心理的影響について、改めて考えさせる事例となった。

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