タス通信などが25日に報じたところによると、チェコ西部のカルロビバリで、ロシア正教会の高位聖職者であるイラリオン府主教(59歳)が、薬物所持の疑いでチェコ警察に拘束された。イラリオン氏は容疑を否認しているという。
ロシア正教会の元ナンバー2
イラリオン氏は、モスクワに本部を置くロシア正教会において、最高位のキリル総主教に次ぐ事実上のナンバー2と見なされていた。2009年からは、外相役とも言える対外教会関係局長という要職を務め、ロシア正教会の国際的な外交活動を担ってきた。
ウクライナ侵攻をめぐる反戦姿勢
しかし、2022年2月にロシアがウクライナへの侵攻を開始する前に、イラリオン氏は「戦争反対」の立場を明確に表明。この姿勢が原因で、同年6月に対外教会関係局長を解任され、ハンガリーの教会へと左遷されていた。
今回の拘束は、チェコ当局が実施した捜査の一環とみられる。詳細な状況や今後の司法手続きについては、現時点では明らかになっていない。イラリオン氏の弁護士は、無実を主張し、適正な手続きによる審理を求めている。
ロシア正教会は、今回の事件について公式なコメントを発表していないが、一部の関係者は、イラリオン氏の反戦姿勢が背景にある可能性を指摘している。一方、チェコ側は、あくまで薬物所持という刑事事件として対応する方針を示している。



