福井県で映画・ドラマのロケが急増、背景に新幹線延伸と手厚い補助金
福井県で映画・ドラマのロケが急増、背景に新幹線延伸と補助金

福井県内で映画やテレビドラマのロケ撮影が増加している。フジテレビ系ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」や映画「ライフセーバー!」(5月29日から県内先行上映)をはじめ、昨年は県フィルムコミッション(FC)が協力した作品が過去最多の35件に達した。首都圏からのアクセス向上に加え、豊かな自然や未開拓のロケ地が製作側の魅力となっている。

ロケ支援の取り組み

県FCは2022年3月、北陸新幹線開業を見据えて設立された。製作会社からのロケ地相談を受け付け、市町や地域FCとの橋渡しを担う。協力作品は22年の4件から25年には35件に急増し、今年も既に4件の撮影が行われた。県FCの古沢祐基さんは「北陸新幹線の延伸で首都圏からの訪問ハードルが下がった。人口密集地に比べ撮影時の混乱が少ないのも魅力」と話す。

補助金制度の効果

県は2017年から映画誘致事業補助金を導入し、県内撮影の作品に最大1000万円を補助。宣伝費や宿泊・飲食費の一部に充てられ、全国的に高水準だ。古沢さんは「作品内で福井の地名を使用することや全国上映を条件としている」と説明する。

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ロケ地の魅力

ジャパン・フィルムコミッションのデータベースによると、県内のロケ候補地は301カ所で全国20位。東尋坊や県立恐竜博物館が人気だ。東京の映画配給会社の担当者は「首都圏撮影は金銭的負担が大きく、補助金の存在は大きい。福井は海や山の自然があり、宿泊地からロケ地への移動も容易」と評価する。

経済効果への期待

映画公開後の聖地巡礼による経済効果も期待される。テアトルサンク(福井市)の支配人・酒井宏幸さんは「ロケだけで終わらず、聖地巡りなどビジネスにつながる仕組みを期待する」と話す。県内ロケ作品は他作品より観客が増加する傾向にあるという。

取材後記

映画「ライフセーバー!」は若狭和田ビーチ(高浜町)で撮影され、遠浅の海と白い砂浜が印象的だ。主演ののせりんさんは「地元の人にこそ福井の美しい海の魅力が伝わる作品に」と語る。見慣れた風景でのドラマ展開は感情移入を深め、県民の誇りにもつながるだろう。

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