日本一小さな図書館が大阪・十三に開館、蔵書はわずか13冊
日本一小さな図書館が大阪・十三に、蔵書13冊

日本一小さい、かもしれない図書館がこの春、大阪・十三にオープンした。蔵書数は「十三」にかけて13冊。訪ねると、学校に行けなくても「自分らしくいられる場所を見つけた」という子どもたちに出会った。

真っ赤なバラが目を引く一軒家

阪急十三駅から徒歩5分の住宅街にある一軒家。玄関先の真っ赤なバラが目をひくが、図書館らしきものは見当たらない。

「返ってこなくてもまあいいか」

「ここなんですよ」。家の中から、運営する高橋武志さん(54)が出てきてくれた。郵便受けの下の小さな扉を開くと、文庫本が収まっていた。かつての牛乳瓶受けを活用した「図書館」だ。

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夏目漱石の「吾輩は猫である」に、サンテグジュペリの「星の王子さま」、エッセーもある。いつでも借りられて、案内文には「読んだら返してネ」とあるのみ。「返ってこなくてもまあいいか」と高橋さんは思っているという。

高橋さんは美術教師。成績や評価に縛られず、子どもたちが自分らしくいられる場を作りたいと考え、自宅の一部を開放した。学校に行けない子どもたちが訪れ、本を手に取り、時には語り合う。図書館は単なる本の貸し出し場所ではなく、居場所としての役割を果たしている。

この試みは地域でも話題となり、SNSで拡散されるなど注目を集めている。高橋さんは「本を通じて、子どもたちが自分自身と向き合うきっかけになれば」と話す。蔵書は今後も増やす予定はなく、あえて少ない冊数で、一つ一つの本と向き合う時間を大切にしたいと考えている。

十三の小さな図書館は、現代の教育や社会に一石を投じる存在として、静かに、しかし確かに活動を続けている。

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