老後を孤独に過ごさないためには、良好な人間関係を築くことが欠かせません。精神科医の保坂隆氏は、その秘訣は「聞き上手」になることだと説きます。多くの人は自分の話を聞いてほしいと思っているため、上手に相槌を打ち、相手の話に共感を示すことが重要です。
会話下手な70代男性へのアドバイス
「人づきあいは嫌いではないが、話すのが苦手ですぐに会話が終わってしまう」――保坂氏のもとには、70代の男性からこんな悩みが寄せられます。職場の人間関係を失った定年後の男性に多く見られるパターンで、特に役職にあった人はプライドが会話に出てしまい、相手を引かせてしまうこともあります。
保坂氏は「聞き上手になりましょう」とアドバイスします。会話は話し手と聞き手で成り立ちますが、ほとんどの人は自分の話を聞いてほしい「話し好き」です。聞き上手になれば、自然と相手に好印象を与えられます。
共感と興味を示す言い回し
聞き上手になるには、まず相手の話に共感し、興味を示すことが大切です。「それはすごいですね」「なるほど、そうだったんですか」といった言葉を添えるだけで、相手は話しやすくなります。また、「おうむ返し」も効果的です。相手の言葉を繰り返すことで、自分の気持ちを理解してもらえたと感じ、安心します。
絶対に避けるべき「話泥棒」
一方で、やってはいけないのは「話泥棒」です。相手の話を遮って自分の話にすり替えたり、相手の経験に対して「自分はもっとすごい経験をした」と自慢したりする行為は、会話を台無しにします。聞き手に徹し、相手の話を最後まで聞くことが大切です。
誰からも「いい人」と思われる必要はない
保坂氏は「すべての人から好かれる必要はない」と強調します。無理に合わせようとせず、自分らしいペースで人づきあいをすることが長続きのコツです。また、何でも一人で抱え込むのは還暦までにしておき、老後は適度に人に頼ることも大切です。
本書『ムリなく気楽にちょうどよく 「ひとり老後」の人づきあいの知恵袋』では、こうした具体的なテクニックを多数紹介しています。孤独な老後を避け、豊かな人間関係を築くためのヒントが満載です。



