「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」が投資家の間で広く定着している。その生みの親である代田秀雄氏(シロタ・ウェルス・アンド・ウェルビーイング・アドバイザーズ代表)が、新NISA時代のオルカンの活用方法や出口戦略について語った。
史上最高値でも買い続けるべき理由
オルカンが史上最高値を更新する中、今から買っても良いのかという疑問に対し、代田氏は「買い場を探す必要はない。資金が必要になった時に売れば良い」と断言する。世界経済が成長する限り、市場全体は長期的に上昇するという確信があるからだ。
手数料の安さが魅力
100万円を運用しても手数料は年600円未満という驚異的な低コストが、オルカンの最大の強みの一つ。この低コストが長期運用における複利効果を最大化する。
S&P500との比較
米国株に集中するS&P500と、全世界に分散するオルカン。代田氏は「中心は世界全体。知的好奇心は日本株など個別銘柄で満たせば良い」とし、コア資産はオルカン、サテライトで個別株を保有する戦略を推奨する。
暴落時の心得
「暴落が来ても売らない、持ち切る」ことが重要だと代田氏は強調。2018年から約3.8倍に成長したオルカンだが、「値下がりしない」というのは誤解であり、短期的な変動に一喜一憂せず、長期保有を貫くべきだと説く。
出口戦略の考え方
新NISAの出口では、いつ・どう取り崩すかが鍵。特定口座とNISA口座のどちらから先に売るかについて、代田氏は「生活が主役。利確して次へという考えは本末転倒」と指摘。増やすことよりも、資金をどう使うかを考えるべきだと述べる。
一括投資か積立投資か
「確率論vs行動経済学」の視点から、新NISAの成長投資枠は年初一括で買うのが理論上は有利だが、心理的な負担を軽減するためには積立も有効。コア部分はオルカンで固め、個別株はサテライトとして運用するのが理想的なポートフォリオだ。
代田氏自身も資産の8割をオルカンで運用しており、「オルカンはつまらない。それでいい」と笑う。プロでも市場平均には勝てないという現実を受け入れ、長期・分散・低コストの原則に従うことが、結局は最も確実な資産形成の道であると結論づけている。



