モバイルバッテリー、代わりに借りて…そのまま持ち逃げする詐欺的構造に注意!ユーザーが取れる対策は?
モバイルバッテリー代わり借り持ち逃げ詐欺に注意

スマートフォンの充電が切れたため、レンタルモバイルバッテリーを借りたいが、適切な支払い手段を持っていない――そんな理由で、他人に代わりに借りさせ、そのまま持ち逃げするという詐欺的な手口が、2026年5月19日ごろからSNS上で相次いで報告されている。この問題について、レンタルモバイルバッテリー事業者に規約上の扱いや対応の状況を聞いた。

どんな手口? バッテリー詐欺的構造

SNS上の情報をまとめると、この手口はおおまかに以下のような流れとみられる。

(1)まず、「スマホの充電が切れたのでレンタルモバイルバッテリーを借りたいが、適した支払い手段を持っていない」といった理由で、レンタル料を相手にキャッシュレス決済などで支払わせる。(2)現金やレンタルサービス非対応の決済方法で、当座のレンタル料を相手に支払う。(3)相手と別れる。その後もバッテリーは実際に返却せず持ち去る――という流れだ。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

レンタルモバイルバッテリーサービスでは、期限までの返却がない場合、利用者にバッテリーの買い取りを求めることが多い。しかし、この手口の被害者は手元にバッテリーがなく、返却できない。結果、手口をはたらいた側は少ない金額でバッテリーを手に入れ、被害者は延長料金や買い取り費用を負担させられるという構造だ。(3)のタイミングで別れなければ被害を防げるかもしれないが、そこは通常の詐欺的構造と同様、急いでいる相手などを狙っているとみられる。

「代理しトラブルはユーザー本人の責任に」

ITmedia NEWS編集部がレンタルモバイルバッテリーサービス「充レン」を手掛けるJURENに話を聞いたところ、「第三者に代理でレンタルさせ、そのまま持ち逃げする行為について、SNS上での議論を含め、トラブルが一部発生していることを把握している」という。ただし、被害相談件数が増加しているわけではなく、「散発的な被害の可能性も含め、今後の動向を注視する」段階としている。

今回の問題には、そもそも利用規約上「バッテリーの代理し」をしてもいいのかという論点もあるが、充レンにおいて代理しは規約違反に当たるという。「アカウントを所有している会員自身の操作によってレンタルされた商品が未返却(紛失・盗難含む)となった場合、利用料ならびに購入代金合計5170円(税込)を負担してもらう形が原則」としている。

ただし、今回の手口を含め、警察に被害届を提出している特別なケースの場合は、カスタマーサポートへの問い合わせを個別に確認した上で対応を検討する場合もあると答えた。そのため、ユーザーに対しては、同様の手口に遭った可能性がある場合、早急に警察やカスタマーサポートに相談するよう呼びかけている。

ChargeSPOTも注意喚起

他のサービスでも対応は同様のようだ。JURENと同じくレンタルモバイルバッテリーサービス「ChargeSPOT」を手掛けるINFORICHにも話を聞いたところ、被害報告は把握していないとする一方で、代理しは規約違反になる可能性があるとの回答が得られた。ただし、こちらも事情に応じて個別対応を行う可能性があるという。

「駅や公共の場所などで、見知らぬ人から『現金を渡すからアカウントを使わせてほしい』などと声をかけられても、絶対に代理でのレンタル(代理し)は行わないようにしてほしい。どれほど困っているように見えても、予期せぬ金銭トラブルや規約違反を防ぐためにも、きっぱりと断るか、必要であれば施設のインフォメーションなどへ相談を促してもらいたい」(INFORICH)

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ

INFORICHは「見知らぬ第三者から『代わりに借りてほしい』などと頼まれた場合は、詐欺やトラブルに巻き込まれるリスクが非常に高いため、きっぱりと断るようお願いしている。悪質な手口などの詐欺被害に遭われた可能性がある場合は、速やかに最寄りの警察署・交番へ相談することも併せて推奨する。当社も今後、何らかの形で啓発していく」と述べている。